2024年7月、YouTubeで配信していた『蒼穹のファフナー』を見直した時の感想です。
●一期18話
史彦は昔、戦った時の後遺症のため、竜宮島の外では生きていくことはできない。
史彦「私が人と戦った時の、故郷が核の炎で消えた時の、後遺症ですね」
千鶴「今まで島のミールによって発症が抑えられていたものが、
コアの成長期に敵襲来が重なり、バイオスフィア機能が衰え」
『HEAVEN AND EARTH』
それでも史彦自身が竜宮島から去る、つまり、死ぬことを覚悟の上で千鶴を守ろうとした。
史彦「いざという時にはお前が俺の後を頼む」
一期18話
しかし、パイロットである子どもたちが行動したので、史彦は自分を犠牲にすることなく、千鶴を守ることができた。
『THE BEYOND』6話、千鶴は自分の命と引き換えに史彦を守ることを選んだ。
千鶴がこの行動を取った理由は、一期18話の史彦の行動理由と同じものだろう。
史彦「遠見先生は島に必要な人材だ。
今失うわけにはいかん」
一期18話
千鶴はもう役割を終えた人であったのに対し、史彦は竜宮島の住民が竜宮島に帰るためには必要な人だった。
●一期24話
一期24話、保は「復讐」という言葉を口にしますが、西尾行美が保を窘めました。
保「真壁、システムの調整、俺にやらせてくれ、頼む。
衛や千沙都が味わった苦しみを、
フェストゥムの奴らにも味あわせてやるんだ」
行美「保、子どもたちは復讐の道具じゃないよ」
一期24話
『THE BEYOND』8話、溝口は「復讐」という言葉を口にしますが、史彦が溝口を窘めました。
溝口「真壁、こいつが千鶴さんを」
史彦「復讐は我々の目的ではない」
『THE BEYOND』8話
西尾行美の言葉を聞いた保は以下のような言葉を言った。
保「俺のせいなんだ」
一期24話
この言葉こそ、この時、溝口の心の中にあるが、史彦には言えなかった言葉なのだろう。事実、『THE BEYOND』6話、溝口が侵入したフェストゥムをすべて倒せなかったので、CDCにフェストゥムが入り込んでしまいました。
また、この会話からわかるように、『THE BEYOND』における史彦の立ち位置は一期の西尾行美になっていました。一期から10年という時が流れ、大人の世界でも世代交代は進んでいたのです。
以下はこの記事を書くために一期を見直していた時の感想です。
●一期2話
公蔵「お前はジークフリードシステムに乗れ、総士」
一期1話
総士「ジークフリード・システム、入ります」
公蔵「総士、頼んだぞ」
総士「はい、父さん」
一期1話
総士は公蔵から託されたシステムに対して思い入れがなかった。そのため、後継者が見つかると、総士はシステムから降りた。
総士「システムの後継者か、僕も引退だな」
『EXODUS』5話
ミョルニア「私は日野洋治によってこのマークザインをお前に渡す」
一期15話
一騎「いつには3倍のフェンリルが入ってる。
何も残らずふっ飛ばしてもらえるように。
乗りたくないだろう、そんなの」
一期19話
一騎は紅音の姿をしたフェストゥムから託されたマークザインに対して感情移入していた。そのため、後継者がいないことに、安堵していた。
一騎「マークザインには誰も乗らないんだな」
カノン「特殊すぎて乗れないんだ」
『EXODUS』2話
●一期2話
弓子「ただいまあ。
あっ、ごめんね、職員会議で遅くなって」
真矢「まだ嘘つく気なの、お姉ちゃん」
一期2話
弓子「あたしがデータを改ざんしました」
一期18話
一期2話の弓子の台詞から、弓子は嘘をついてでも、真矢のいる世界が変わらないようにしていたことを表しているのだろうか。
●一期5話
狩谷「私を実験台として産んだ島に未練なんてないわ」
一期17話
実験台にされた狩谷は千鶴に本音をぶつけた。
狩谷「あなた、この計画で何人犠牲にしてきたの。
今更なにを」
一期5話
マリスは狩谷が使った「犠牲」という言葉を使って、史彦に音をぶつけた。
マリス「生きてたんだ。
何人犠牲にしたの」
『THE BEYOND』8話
この後にあるマリスの言葉は、狩谷の心の中にはあるが、千鶴には言えなかった言葉なのだろう。
マリス「あなた方こそ僕たちのための犠牲になるべきじゃないか」
『THE BEYOND』8話