『ユリイカ2007年10月号 特集=北欧神話』に冲方丁のインタビューが掲載されています。2007年ということで、『RIGHT OF LEFT』で一旦ファフナーが終わった後のインタビューということになります。
雑誌はA5サイズ。インタビューは三段組みで5ページ。ファフナーと北欧神話についてかなり突っ込んで話しているので、一読の価値あります。個人的に目を引いたのは北欧神話ではなく、ケルト神話について話している部分です。
「ケルト神話が日本でいまいち流行らないのは、名前が覚えられないくらい複雑だからだと思うんです」
『EXODUS』では日本人がケルト神話の固有名詞が覚えられないことを逆手に取ったシーンがあります。
カノン「仮登録だが教えてやろう。
マークエルフ改、フェイト・フィアだ」
零央「えっ」
カノン「マークゼクス改、フラガ・ラッハ。
マークフュンフ改、ディア・ファル。
私のふるさと、アイルランドの神話から採った名だ」
零央「ええ。
よ、呼びにくいっすね」
『EXODUS』4話
『ドラゴンクエスト』(1986年)と『ファイナルファンタジー』(1987年)といったゲームをきっかけして始まるファンタジーブーム以前に、ケルト神話を使った作品で思い出すのは山岸凉子『妖精王』(1977年~1978年)とあしべゆうほ『クリスタル・ドラゴン』(1981年~)です。
