『EXODUS』のテーマは「生きる」の先にある「生きた」でした。
私は生きた。そして運命が与えた道のりを最後まで歩き通した。(※1)
ヴェルギリウス『アエネーイス』第4巻
ラテン語では、「生きる」という言葉の完了形が死を意味する点に注意します。文字通り死とは生をパーフェクトなものにするということです。
「山下太郎のラテン語入門」
広登は人類軍に殺される直前、仲間に望みを語りました。
広登「その基地に着いて民間人を預けたら、
次は本当の目的地に向かうんだろう」
アイ「ええ、そう聞いてます」
広登「俺も行くよ」
一同「ええ 」
暉「広登!」
広登「美羽ちゃんも行くんだろう?
それに希望を持って帰るって芹に約束したんだ。
あいつと皆城乙姫が喜ぶような希望を」
『EXODUS』14話
暉はいなくなった広登の代わりに広登の人生を生きることで、広登の望みをかなえ、広登の生をパーフェクトなものにしたのです。つまり暉=広登になったので、暉は広登の願いをかなえた後、広登と一緒に島に還ったのです。
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