安藤健二「パチンコがアニメだらけになった理由(わけ)」(洋泉社)

 『ファフナー』のパチンコの裏事情を知る資料として、安藤健二『パチンコがアニメだらけになった理由』(2011年、洋泉社)という本がある。

 

 この中にXEBECの下地志直社長のインタビューが掲載されているのですが、その中に気になっている一文がある。

「『ファフナー』の場合はちょっと違って、シリーズ展開を考えていたことが大きいですね。『ファフナー』と同じく平井久司さんのキャラクターデザインの新作アニメを作る構想があって、パチンコ化をその起爆剤にするつもりだったんです。残念ながら実現できませんでしたが……」
安藤健二『パチンコがアニメだらけになった理由』P168

 この本を買ったのは発売してすぐではなく、ネットでの紹介記事を見て購入したのですが、残念ながらその時期は覚えていない。amazonで買ったなら購入を調べることができるが、確かamazonは完売していたので別のネット通販サイトで購入した記憶が残っている。先日、『HEAVEN AND EARTH』公開前、アニメ雑誌に掲載された冲方丁のインタビューを読み返していたら、興味深い文章が目に入った。

「ところが去年、能戸(隆)プロデューサーと他の作品の打ち合わせをしていたはずなのに、いつの間にか『ファフナー』を作ることになっていたんです」
『アニメージュ』2010年12月号

 この二つのインタビューからわかることは、XEBECでキャラクターデザインが平井久司、シリーズ構成が冲方丁による『ファフナー』、『ヒロイック・エイジ』に続く3作目の新作アニメの企画があったが没になった。しかし、下地志直社長のインタビューのあるように、もともと『ファフナー』のシリーズ化を考えていたこともあり、代わりに『HEAVEN AND EARTH』が作られたということになるのだろうか。

 

P.S. 昔、仕事でパチンコ(台の方)に関わったことがあるのですが、パチンコは他の業種に比べて短納期が厳しいものの、会社的には稼ぎのいい仕事だったことを思い出します。