「蒼穹のファフナー」を見直した感想 Part1(2022年7月)

 2022年7月に一期を見直した時の感想です。

 

●写真

 一期3話は翔子が望みをかなえる回だった。翔子はみんなと写真を撮ることを望んでいた。

真矢「これがこの間のクラス対抗戦の時の写真」
翔子「いいなあ、みんなで写真を撮れて。
   私も早く良くなって、みんなと写真撮りたいなあ」
一期3話

 この後、翔子はアルヴィスに行き、記念写真を撮った。

真矢「みんな集まって」
剣司「記念写真を撮るんだって」
総士「記念写真?」
甲洋「咲良も早く」
一期3話

弓子「ここが珍しいのはわかるんだけどね」
狩谷「休憩は終わりよ、さっさとしなさい」
真矢「15436引く15434は」
全員「2」
一期3話

 真矢が「みんなと写真を撮りたい」という翔子が望みをかなえたにもかかわらず、その時の翔子の感情は言葉でも行動でも描かれませんでした。

 

●旅

行美「とうとうここを離れるかい。
   長かったねえ」
一期4話

 一期4話で旅に出た竜宮島は、長い旅を経て『THE BEYOND』12話で一期4話までいた位置(西経144° 27′ 15″、南緯4° 18′ 31″)に帰ってきたのだろう。『THE BEYOND』12話、喫茶楽園にパイロットが集まった時、みんな半袖~5分袖の服を来ていました。

 

●真実

 フェストゥムとの戦いは一騎に5年前の事件(総士の左目を傷つけた)の真実を知る機会を与えた。

総士「同化って言うんだ。
   一つになれるんだって」
総士「一つになろう、一騎」
一期15話

 フェストゥムとの戦いは甲洋に両親の真実の姿を知る機会を与えた。

正浩「お前はパイロットだけやっていればいいんだ」
一期7話

 

●言葉

 狩谷と総士の言葉を並べると、二人は同じことを言っているように見えます。

狩谷「敵は消えたわ」
狩谷「貴重なマークゼクスと、一緒にね」
一期6話

一騎「ファフナーと俺たち、お前にとってどっちが大切なんだ」
総士「ファフナーだ」
一期10話

 狩谷の言葉は狩谷の本音なので、言葉の裏にある意味を考えることなく、この言葉を素直に受け取るべきである。一方、総士は一騎に事実だけを伝え、自分の考えを一騎に言わなかったので、総士の言葉の裏にある意味を考える必要がある。一騎は総士が言わなかった言葉を知るために、総士が見たという竜宮島の外の世界を見に行った。

 

●ファフナーと人

一騎「俺を騙したんだな。
   あんたの目的はファフナーだったんだろ」
狩谷「勘違いしないで。
   約束通りあなたを楽園に連れてってあげるわ」
一期11話

 竜宮島の外の世界を知っている狩谷にとって一番大切なものはファフナーで、人間(一騎)はその次でした。

一騎「ファフナーと俺たち、お前にとってどっちが大切なんだ」
総士「ファフナーだ」
一期10話

 狩谷の考え=総士の言葉だったことから、一騎はこの時、総士は竜宮島の外の世界を知っている人であるということを知りました。

 

●人類軍の兵士

 一騎は人類軍の兵士と一緒に戦うことによって、人類軍の兵士は自分の命よりも任務の遂行することを優先するという事実を目の当たりにした。

兵士1「気にするな」
兵士2「命は惜しくない」
一期14話

 しかし、一騎には人類軍の兵士の考え方は受け入れられなかった。

 一騎「そんなの、そんなの嘘だ」
一期14話

 その時、一騎の目の前に日野洋治が言っていた「戦うこと以外の道」(※1)であるマークザインが姿を現した。

 

●総士の望み

総士「受け止めた」
道生「あれはさっきの。
   やばい、吹っ飛ぶぞ」
彩乃「敵のコアが内部に向かって消滅していきます」
澄美「まさか、フェストゥムを」
史彦:逆に同化しているのか」
一期16話

 竜宮島に来た後のマークザインの戦いを見ると、一騎は総士の「ファフナーだ」を「もっと強いファフナーが必要だ」という意味だと考え、竜宮島の外からマークエルフより強いファフナーを持って帰ってきたように見えます。

 

●ハッピーエンド

衛「これで全部だ。
  続き、どうなったんだろう。
  きっとハッピーエンドで終わるんだ。
  そのために戦ってるんだから」
一期22話

 こそうしが「ゴウバイン・プログラム」を実体化したことにより、衛が読んでいた物語(『起動侍ゴウバイン』)と衛自身が参加していた物語(『蒼穹のファフナー』)が一つになり、衛が読んでいた物語だけでなく、衛自身が参加していた物語もハッピーエンドで終わりました。

 

 

※1 一期13話、日野洋治は一騎に「私の元にくれば戦うこと以外の道を見せてやれるかもしれない」と話していた。

 


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