CSもえよせ 春風亭吉好のヲタク落語会 Vol.19(追加公演)

2016年8月27日(土)16時~ 楽器Cafe
 ゲスト:喜安浩平

160827-1

 

 私がイベントの告知を見た時にはすでに19時半の公演は完売。しかし、16時の追加公演が発表されていたので、すぐに申し込んだので予約することができました。6月の時は会場に到着したのが開演時間ギリギリで慌ただしかったので、今回は会場には早めに到着。開場時間まで1階の入り口で待っていたのですが、会場入りする喜安さんの姿を見ました。公式イベントで喜安さんはいつもスーツを着ていますが、今回はTシャツというすごくラフな格好なので意表を突かれました。そして、そのままの格好でステージに出てきたので驚きました。15時半前から会場への入場開始。前回同様、会場にある大きなモニタでファフナー本編の映像が流れているのですが、その編集がなんとも言えず、たびたび笑いが起こる始末。6月の時よりは入場はスムーズだったと思います。16時の回は番組収録なしということで割とリラックスした雰囲気だったと思います。

 イベントの構成はこんな感じでした。

  トーク
  オタク落語(マーク ザッパイ)
   -休憩-
  小噺「隣の空き地に塀ができた」「へー、かっこいい」
  古典落語「芝浜」
  トーク
  質疑応答(3件)

 吉好さんと喜安さんによるトークは以下のとおり。まとめにくい内容なので箇条書きで簡単な箇条書きでお許し下さい。

  • 総士役はオーディションではなく「はじめの一歩」でお世話になった三間音響監督からの依頼だった。
  • FAXで送られてきたキャラ表を見た時、剣司か溝口さんでいいと思った。
  • 総士は大人と同じく知っている側だけど、喜安さんは全部、腑に落ちていたわけではない。
  • 無印の時より『EXODUS』の時の方がキャスト同士で話していた。
  • 『EXODUS』では(無印の時に自分たちと同じような)もっとわからない人たちが出てきた。
  • 無印の時は「えー、信じられない」という感じでキャラクターがいなくなった。『EXODUS』の時は皆、覚悟していた。
  • 『EXODUS』はハッピーエンド、バッドエンドは気にしていなかった。
  • 1話のモノローグは1話の場面のテンションと終わったあとのテンションの二通りを収録。
    →採用されたのは場面のテンションで話したものだった。

 

 ファフナーの香水が話題になっているという話になり、このイベントの前にお店に行った人がムエットを差し出して、二人が実際にその匂いを嗅いでみました。喜安さんは総士の香水について「やらしい匂い」とコメント。吉好さんは「一騎の匂いは健康的。総士の匂いは機械的」とコメント。

 この後は喜安さんの声優デビュー作である「はじめの一歩」についての話。オーディションの受け方すら知らない状態でオーデションに行って、一歩役をゲット。しかし、声優としては新人なのでリハーサルのリハーサルをやってもらった。すごく興味深い話でした。

 トーク終了後は吉好さんによるオタク落語。喜安さんは「トークの後に落語ができますね」と言っていた。満席のため、喜安さんの座る椅子がないため、楽屋から椅子を持ってきて吉好さんの落語を見ていた。

 前回のオタク落語「ファフナーこわい」は古典落語「まんじゅうこわい」を下敷きしたものでしたが、台本を書かずにアドリブで演じたので覚えていないということで、別の噺になりました。今回は古典落語「雑排」を下敷きにした噺。アルヴィスで開催されるダジャレ大会に総士も参加することになった。一騎が必死にダジャレを説明するものの総士はダジャレが理解できない。川柳も募集しているので川柳で参加しようとなるが、総士の作る川柳はデスポエム(笑)最後に作ったものを応募することになった……。サゲがうまかった。この落語の喜安さん評「あーんなことになるんだろうなあな」。

 休憩後は小噺「隣の空き地に塀ができた」と「へー、かっこいい」の間を埋めるネタからスタート。台詞の書いてある紙を見ながら演じたので、ちょっと未完成な出来。19時半の回ではうまくいったのだろうか。次いで古典落語「芝浜」のラストシーンを最初に喜安さんが女、吉好さんが男を演じ、その後役を交換して喜安さんが男、吉好さんが女を演じました。喜安さんは芝居をやっているので対話する場面では相手を見て話したくなると言っていました。一人で何役も演じる落語家の吉好さんは目の前に相手を想像して演じるとのこと。吉好さんはは喜安さん演じる女は落語での演じ方に近いのでやりやすいと言っていましたが、私は喜安さん演じる男女ともに芝居の台詞回しよりは落語に近いと感じました。

 朗読が終わった後は再びトークコーナー。ここでは喜安さんが演劇を始めたきっかけを話していました。美術の先生になるつもりで大学に行ったが、演劇サークルから声を掛けられ、舞台美術も勉強できると参加。(割とありがちな話で学生時代に演劇に関わった美術系の友達が数人いる)いつの間にか役者として舞台に立つ側になり、大学卒業後、芝居の道を選んだというのは面白い話でした。個人的には劇団に書いているオリジナルの脚本で役者に当て書きをしているのか気になっていたんだけど、当て書きはしていないと知ることができたのが収穫。時間の都合で質疑応答を3つ受け付けてイベントは18時に終了。

 質疑応答での質問「『HEAVEN AND EARTH』の脚本を受け取った時の感想」に対する答えを聞いていて思ったのですが、喜安さんはファフナーを集団劇であり、自分の演じる総士はその集団に属するという一人だと認識した上で総士を演じていると感じました。喜安さんは自分の劇団で作・演出を行うということもあり、役者として出演する作品でも物語を俯瞰的に見ていることが印象が残りました。

 

P.S. 9月11日に『ヲタク落語会もえよせ~Autumn SPECIAL~』(ゲスト:石井真)が行われ、その時、石井さんが古典落語に演じる予定に鳴っています。来週火曜日(8月30日)吉好さんが浅草演芸ホールの楽屋で石井さんに落語の稽古をすると言っていました。8月30日のtwitterで吉好さん(@rakugodepon)がその様子を紹介してしました。