「蒼穹のファフナー THE BEYOND(TV Edition)」を見直した感想(2024年)Part1

 2024年10月~12月にBS日テレで再放送された『蒼穹のファフナー THE BEYOND(TV Edition)』を見直した時の感想です。

 

●記憶の改変

マリスのエスペラントの能力により、幼い総士は強制的に記憶の改変をされていた。
『THE BEYOND』1巻リーフレット

マリス「眠って。
    よけいな記憶はすべて消すから」
『THE BEYOND』5話

 つまり、マリスのエスペラントとしての力は「眠らせることで相手の記憶を消すして改変する」でした。『THE BEYOND』1話、マリスがこそうしを眠らせた時、マリスはこそうしの記憶を消したのではないだろうか。

マリス「総士、少し眠るといい。
    おやすみ、総士」
『THE BEYOND』1話

 この後、フロロがこそうしを抱いているマリスの服をつまんだ。

 この場面は『EXODUS』26話、海岸で一騎がこそうしの手を握っているシーンと重なります。

 マリスはこそうしの手を握る人が一騎からフロロに変わるという形で、こそうしの記憶を改変したのでしょうか。

 

●当事者と傍観者

 偽竜宮島から救出されたこそうしの様子を見た時、真矢と陣内はこそうしを敵と認定した。

真矢「本当に本人なの」
剣司「診断した限り、敵が作ったパペットじゃない。
   美羽ちゃんもそう言っているしな」
美羽「うん、あの子は総士だよ」
真矢「なのにあたしたちを敵だと思っている」
『THE BEYOND』3話

陣内「あれじゃ、敵を招き入れたも同然です」
『THE BEYOND』4話

 この後、真矢はこそうしと直接、話をする機会のありましたが、陣内はこそうしと直接、話をする機会はありませんでした。そのため、敵に島の情報漏洩が発覚した後、こそうしと話をした真矢と彗(当事者)と話をしなかった陣内(傍観者)の反応は異なるものになりました。

 貢「皆城総士、お前が敵を呼んだのか」

真矢「そうならあたしが撃っています」
 彗「戦闘中はクロッシング状態である以上、
   隠れて敵に協力するのは不可能ですよ」
『THE BEYOND』8話

 ある出来事における当事者と傍観者の考え方の違いは『THE BEYOND』のテーマの一つです。

 

●総士になる

 アキレスのザルヴァートル化の最終段階の話をした時、保は一騎に以下のような言葉をかけた。

保「無茶するなよ」
『THE BEYOND』6話

 私は保の言葉を聞いた時、『EXODUS』6話、総士がマークニヒトを起動すると決めた時、保が総士に言った言葉を思い出した。

保「心配いらん、必ず起動させてやる」
『EXODUS』6話

 保の言葉から、アキレスのザルヴァートル化の危険度とマークニヒト起動の危険度が同じくらいであり、『EXODUS』6話で一騎と保の関係は『EXODUS』6話の総士と保の関係と同じになった、つまり一騎は『EXODUS』6話の総士と同じ立場に立ったということになります。

 

●零央の決意

こそうし「疑われたまま死ぬもんか。
     僕が敵を呼んだと思ってるんでしょう。
     戦って僕じゃないと証明してやる」
  零央「だったら、生きて帰れる力を身に着けろ」
『THE BEYOND』6話

 零央はこそうしの言葉を聞いた時、こそうしを信じ、こそうしを守ると決めたのではないだろうか。

 

●千鶴の決意

千鶴「拮抗薬で安定しますが、
   念の為、戦闘時は私がCDCにいます」
『THE BEYOND』6話

 千鶴はこの時、史彦を守ると決意し、『THE BEYOND』6話ラストで史彦を守るための行動に出たのではないだろうか。