「蒼穹のファフナー THE BEYOND」第10~12話の感想 Part7 の続きになります。
●命の使い道
・EXODUS
余命を告げられた一騎は何かを最後までやり通すことができないと感じ、進路を決めることができなかった。
一騎「何か学んで、やり始めて、
でも、それがやり残したことになるのが嫌なんだ」
『EXODUS』1話
織姫が一騎自身には決められない命の使い道を教えた。
織姫「総士、一騎、今すぐ美羽を守りに行きなさい」
一騎「美羽ちゃんを守ればいいのか」
織姫「美羽だけじゃダメ。
美羽が願うものすべて守りなさい」
『EXODUS』6話
一騎は織姫の指示通り、フェストゥムと人類軍から美羽と美羽が願うものが竜宮島にたどり着くまで守り続けた。一騎は自分の命をシュリーナガルを出発した後からずっと追われていたアビエイターを倒すことに使った。竜宮島ミールは織姫の指示に従って命を使った一騎に対し、世界を祝福するという条件と引き換えに新たな命と与えることを提案した。
カノン「お前が世界を祝福するなら、
我々が生と死の循環を超える命を与えよう」
一騎は命の使い道を知るために生きることを選んだ。
一騎「選ぶよ。
まだ俺にも命の使い道があるなら
それを知るために生きたい」
『EXODUS』24話
・THE BEYOND
こそうしは妹を消した一騎の死を望んでいた。
こそうし「殺してやる。
お前を殺してやる」
一騎は「総士の壁」という役目を終えた後、一騎は乙姫を消したという罪を贖うためにこそうしの望みをかなえるつもりだった。それが一騎が考えた命の使い道だった。
『THE BEYOND』2話
一騎「俺を許さなくていい。
役目を終えたら俺の命をお前にやる」
『THE BEYOND』10話
しかし、こそうしは第6次蒼穹作戦の前に、一騎が乙姫を消した理由を理解していた。
こそうし「この島と、僕のためにやったんだろう。
許しはしないけど、理解してやらなくもない」
『THE BEYOND』10話
そのため、こそうしが一騎を追い詰めた時、一騎の「俺を同化しろ」という申し出を断り、「邪魔をするな」と言って去って行った。
マリス「たとえ敵でも祝福を与えて仲間にする。
学校で習ったろ」
こそうし「本当かどうか自分で経験しない限りわからない」
『THE BEYOND』2話
こそうしはフェストゥムの考えを持っている人間であるため、一騎の自らの命で罪を購うという申し出を拒否したと考えることもできます。偽竜宮島にいる時、こそうしに敵はいませんでしたが、こそうしが偽竜宮島を出る時、初めて妹、乙姫を消した一騎という敵が現れました。この時、こそうしは学校で習ったこの言葉の通りの行動ができるのか否かを試された、ということになります。こそうしと一騎が直接、対峙するまで時間があったため、こそうしには考える時間が与えられました。そして、こそうしは最終的に一騎に復讐するのではなく、敵である一騎を祝福することを選びました。こそうしが敵である一騎を祝福したので、一騎にも白紙の未来が訪れました。
●未来
総士はこの世を去る時、一騎に「未来」という言葉を置いていった。
総士「未来へ導け、一騎」
『EXODUS』26話
総士がこの世を去ってから5年後、一騎が総士の言う「未来」が生まれ変わった総士(こそうし)であることに気がついた。
一騎「お前が導く未来がある。
帰ろう、総士」
『THE BEYOND』9話
一騎はこそうしに負けた後、こそうしに後を委ね、その結果、美羽が自己犠牲しない未来が導かれました。その時、一騎は総士の言葉を聞いた。
総士「未来を導いたな」
『THE BEYOND』11話
総士が「未来」という言葉を通して、一騎に言いたかったのは、この言葉だったのかもしれません。
総士「一騎、信じろ、一騎」
一期20話