今日からabemaTVで一期の放送が始まるのに合わせて、最近手に入れた『アニメージュ』2004年8月号掲載の記事を読んだ感想をアップします。この対談の内容を頭に入れて、abemaTVで一期の1、2話を見たのですが、これまでとは少し違う視点で見ることができて新鮮だった。
この記事の羽原監督と冲方丁の対談はBlu-ray BOXのブックレット(P156)に掲載されていますが、単なる記事の転載ではないので記事とブックレットで細かい差異がありました。こういうことがあるので、やっぱり雑誌掲載時の記事がほしくなります。
- BD-BOXのブックレットでは冲方丁の肩書は「文芸統括・脚本」となっているが、この記事では「シナリオ・コーディネーター」。
- 以前、ネットで見た羽原監督の「『ファフナー』は大河ドラマ」(※1)という言葉の出どころはこの記事だった。しかし、この言葉は見出し部分に使われたため、BD-BOXのブックレットには掲載されていない。
以下はこの対談を再読して印象に残った部分。
- この対談時、冲方丁は脚本は書いていないが、一期1話の「きれいなものが人類の味方とは限らない」という台詞は、冲方丁が上がってきたフェストゥムのデザインを見て「きれい」だと思ったところから生まれている。
- 「フェストゥムというのは他人を認めない存在。お前もオレだと」と冲方丁は言っているけど、一騎がザインでフェストゥムを同化する時に言う言葉「俺はおまえだ、おまえは俺だ」を思い出した。これは乙姫の「わたしはあなたに、あなたはわたしに」(一期23話)を一騎が自分の言葉にしたものだけど、このインタビューを読むと一騎がフェストゥムの価値観を理解した言葉のようにも感じる。
一期の時は放送開始時(2004年8月号)と終了後(2005年2月号)の2回表紙になっているので、プロモーションに力の入っていた作品だったことを実感。大ヒットこそしなかったものの、息の長いコンテンツになったので、結果オーライなのでしょう。あとこの頃のアニメージュはページ数が多くて厚い。そういえば、昨年『EXODUS』の記事目当てでアニメージュを久しぶりに買ったのですが、あまりのページ数の少なさ、薄さ、そして値段の高さに唖然としたことを思い出しました。
一期1クール時のアニメ雑誌の記事はあまり持っていません。14話から見始めたので物語がわからず、設定知りたさに雑誌を買っていました。おまけにレンタルが遅くて(最終回放送の数日前に1巻のレンタル開始)、未見の部分を見たくてDVDを買ってしまった。
※1 『電撃アニマガ』vo.11(2004年、メディアワークス)に掲載されている羽原監督のインタビューにも大河ドラマという言葉が出てくる。
一言で言ってしまえば「大河ドラマ」なので、ずっと見続けていただくことによって、いろいろなことが解ってくる物語です。
P.S. 『アニメージュ』2005年2月号の表紙を久しぶりに見て、思わず『蒼穹のファフナーEXODUS カレンダー』の2017年12月の絵を思い出してしまった。能戸総監督は最終回後の未来を1枚絵で描くのが好きなんだなあ。
P.S.2 1話から15話のシリーズ構成が山野辺一記になっているということは、冲方丁がキャラクターを含む設定部分を作成したものの、アニメの脚本を書いたことがないので、旧知の脚本家にシリーズ構成と脚本を依頼したということなのだと思う。