「SFマガジン」2026年8月号

 『SFマガジン』2026年8月号の「巨大ロボットSF特集」の「巨大ロボットSF映像作品総解説」で『蒼穹のファフナー』が紹介されています。筆者は吉上亮で、文字数は600。記事の中に2か所、ミスがありました。

 「(2146年から)四年後、新たな戦いが起き、次の子供たちがファフナーに乗った」という一文がありますが、2146年から4年後(2150年)を描いた『BEHIND THE LINE』なので、戦いは起きていません。『HEAVEN AND EARTH』のことを差しているのあれば、2年後(2148年)となります。

 「TVシリーズ二作と劇場版、OVA三作」というという一文がありますが、『RIGHT OF LEFT』はTVスペシャルなので、正しくは「TVシリーズ二作、TVスペシャル、劇場版、OVA二作」となります。

 『蒼穹のファフナー』を「巨大ロボットSF」という視点で解説するのであれば、ファーストコンタクトSFとして紹介してほしかった。

 

【蒼穹のファフナー】男と男、男と女

 『蒼穹のファフナー』は一騎と総士という全く違う価値観を持つ「男と男」が時には対立しながら、相手の価値観を理解する物語でした。これを「男と男」ではなく、「男と女」でやった物語が、細川智栄子あんど芙~みん『王家の紋章』(秋田書店)です。

 21世紀にこのテーマを「男と女」でやるとDVになってしまうのですが、『王家の紋章』は50年前の作品(1976年連載開始)であること、そして何より作者が女性だからこそ、描くことができたのだと思います。

 『王家の紋章』では「男と女」が相手の価値観を受け入れるまで、単行本で29巻かかっているのですが、『ファフナー』も含め「全く違う価値観を持つ者が理解し合う」というテーマを描くには、それなりの長さが必要なのだと思います。

 

P.S.
 私は昔から『王家の紋章』の面白さは価値観のぶつかり合いにあると思っている人なので、フェストゥムを『王家の紋章』のメンフィスに、人類と『王家の紋章』のキャロルに置き換えたら、『ファフナー』の理解度が一気に上がってしまった。

 

【蒼穹のファフナー THE BEYOND】誰もいなくなった後

 実は 【蒼穹のファフナー THE BEYOND】誰もいなくなった を書いた時、私の心の中にまだ一騎と真矢はいた。それから2ヶ月後、一騎と真矢が私の心の中から完全にいなくなったことで、一期のファフナー・パイロットは全員、いなくなった。いなくなるということは記憶になるということである。私は『EXODUS』17話、カノンと織姫の会話を思い出した。

カノン「この島はいなくなった者たちのことを決して忘れないんだな。
    私も島のことを忘れない。
    どんなに遠く離れても、
    ここに私がいたすべての記憶が残り続けてくれる。
    遠い未来までずっと」
 織姫「私も忘れない、あなたのこと」
『EXODUS』17話

 私も彼らがいたことを決して忘れない。