掲載雑誌の変遷

 一期放送時の雑誌の記事を見たり、自分の過去の日記を再読して、ファフナーの記事が掲載されているアニメ雑誌は時代とともに変化していた。作品ごとに記事が掲載されている雑誌について感じたことをまとめてみた。

 

・一期(2004年~2005年)

 ファフナーは2004年7月放送開始の番組だが、『月刊ニュータイプ』(角川書店)は3月発売の4月号から、『アニメージュ』(徳間書店)は4月発売の5月号から記事が掲載されていた。その一方、『アニメディア』(学習研究社)ではファフナーを全く取り上げず、「出勤!!メディナー応援SI隊!」というコーナーに一度掲載されただけだった。そんな中、一番力が入っていたのがメディアワークスだった。『月刊コミック電撃大王』にはコミカライズを掲載。『電撃アニマガ』と『電撃HOBBY MAGAZINE』にも記事が載っていた。さらに番組終了後、電撃文庫から冲方丁によるノベライズとムックが刊行された。ちなみに冲方丁が電撃文庫から出した小説はファフナーのノベライズ1冊のみである。また、2クール目からは創刊したばかりの『PASH!』(主婦と生活社)にも3号に渡って記事が掲載されていた。

 

・RIGHT OF LEFT(2005年)

 一期の放送終了直後から企画が動いていた作品。一期から引き続き『月刊ニュータイプ』(角川書店)と『アニメージュ』(徳間書店)に記事が掲載されていた。この2誌の『RIGHT OF LEFT』のDVDリリース時の広告(2005年4月発売号)を比べると、ジャケットを使った1面広告出していた『アニメージュ』の方に力を入れていたことがわかる。

 

・HEAVEN AND EARTH(2010年)

 一期、『RIGHT OF LEFT』の時と同じく『月刊ニュータイプ』(角川書店)と『アニメージュ』(徳間書店)に記事が掲載されていた。しかし、脚本を担当している冲方丁が角川書店で作品を発表していることもあり、『月刊ニュータイプ』の方がに力が入れていたように見える。(2010年8発売号では『月刊ニュータイプ』にのみ新キービジュアルを使った1ページ広告が掲載されていた)2010年は冲方丁原作による劇場版『マルドゥック・スクランブル 圧縮』(2010年11月6日公開)に引き続いて『HEAVEN AND EARTH』(2010年12月25日公開)が公開されるというスケジュールだったため、一期と『RIGHT OF LEFT』の時には全く記事が掲載されなかった『アニメディア』(学習研究社)にも記事が掲載されていた。

 

・EXODUS(2015年)

 1、2クール通して記事が掲載されたのは『アニメディア』(学習研究社)と一期のコミカライズを掲載してた『月刊少年シリウス』(講談社)だった。また、1クール目は『アニメージュ』(徳間書店)、2クール目は『オトメディア』(学習研究社)に記事が掲載されていた。その一方、『月刊ニュータイプ』(角川書店)には一切記事が掲載されなかった。

 

 アニメ雑誌は編集方針の変化が激しく、私自身は好きな作品が載っている時にだけ買っているので、正直、その時々の雑誌のカラーはよくわからない。簡単に11年間の変化をまとめてみた。

  • 『RIGHT OF LEFT』までは雑誌に設定についての記事が掲載されていた。その役割は近年、公式サイトが担うことになった。(ファフナーの場合、設定資料が一番掲載されているのは公式サイトではなく制作会社のサイトである)
  • 『HEAVEN AND EARTH』以降は出演声優のインタビュー記事が増えた。
  • 一期は放送開始前から男性向けの『電撃アニマガ』(メディアワークス)に記事が掲載されていたが、2クール目からは創刊されたばかりの女性向けの『PASH!』(主婦と生活社)に取り上げられいた。その流れを引き継ぐかのように『EXODUS』でも女性向けの『オトメディア』(学習研究社)に記事が掲載されていた。

 雑誌のカラーに反して『オトメディア』には制作スタッフのインタビューが掲載されていましたが、編集者に作品のファンがいたのではないだろうか。