音楽ニュースサイト、ナタリーのangela デビュー15周年特集、第2回「angela All Time Best」でangelaとプロデューサーの中西豪の対談が掲載されています。この中で中西プロデューサーが『ファフナー』について興味深い話をしています。
中西 そうですね。僕の中では「ステルヴィア」って、もちろん大切な作品であることは間違いないんですけど、あくまで上司から与えられたプロデュース作品だったんですよね。だから同時進行で自分発信の作品も模索していて、それが形になったのが翌年の「蒼穹のファフナー」なんです。
そういえば能戸総監督も『ファフナー』は最初のプロデュース作品でした。
能戸 自分としては最初のTVシリーズの企画立ち上げになりましたので、かなり張り切っていましたね。ふたつ返事でやりますと答えた記憶があります。今思うと、オリジナル作品が初というのは無謀でしたが、周りのスタッフに助けていただきながら一つ一つ進めていきました。
『グレートメカニック DX18』(双葉社)
『ファフナー』は文芸統括(後に脚本)として参加した冲方丁にとって、最初に参加したアニメでした。
冲方 やらなければならないとずっと思っていたアニメーションの企画が決まったのもこの年(20003年)です。キングレコードの大月(俊倫)さんに会うことができて『蒼穹のファフナー』に参加することになったんですね。
冲方 アニメに関わりたいという希望はずっとあったので、つねに企画書を持ち歩くようにしていたんです。
『ユリイカ2010年10月臨時増刊号 総特集=冲方丁』
『蒼穹のファフナー』は中西豪、能戸隆という二人のプロデューサーと脚本の冲方丁の三人にとって最初の作品だったということになります。