2016年11月11日(水)21時開演
新宿ピカデリー スクリーン1
出演者:石井真、松本まりか、新井里美、白石稔
真矢生誕祭について書く前に、能戸総監督が真矢の誕生日当日の午後、ツイートした内容についてコメントします。
このツイートで一騎が島のミールに祝福されたことを真矢に話していないということが判明したわけですが、一騎の性格と祝福というのは極めて個人的なことなので、意外性はなくやっぱりという感想。一期で総士は一騎にフェストゥムの祝福について話したけれど、一騎は真矢に話さなかった。それは一騎にとっての真矢とは総士にとっての一騎という立ち位置ではないことを暗に示している。一騎は島のミールから祝福されたことについて「お前が選んだ道を、俺も選ぶ」(※1)と総士に言ったが、一騎は総士にだけ理解できる言葉を使っている。このことからもわかる通り、総士の左目の傷の真実と同じく、「祝福」は同じ経験をした一騎と総士の二人だけが共有する秘密であり、この二人と一番距離の近い真矢ですら立ち入ることのできない領域になっている。
アニメの中に疑問点に対する答えはすべて存在しているので、私にとってドラマCD『THE FOLLOWER2』以降、明かされる裏設定はすべて答え合わせしているような感じです。
前回の一騎生誕祭は19時半開演でしたが、なぜか今回は21時開演と夜遅い。前回、新宿ピカデリーの表記は尻切れトンボだったが、今回はきちんと表記されるイベント名になっていた。
前回、スクリーン1の入り口の案内板には画像が表示されていたので、写真を撮る人がたくさんいましたが、今回は何も表示されていないので、写真を撮る人はいなかった。
今回も本会場で見ることができましたが、後ろから数えた方が早いという席番だったので、ステージ上の細かい動きはライブビューイングで見た人の方がよく見えていると思います。客席をざっと見た印象は一騎生誕祭よりは男性客が多いが、パシフィコ横浜で開催された2回のイベントよりは少な目。むしろヒロインの生誕祭にもかかわらず、女性客の方が多いというのが珍しいのかもしれない。
開演が遅いということもあり、21時にスタート。キャラソンをバックに松本まりかさんが一人で登場。一人で5分話さなきゃいけないと言った後、客席に問いかけながらもいつものフリーダムなトーク。5分後に残りのゲスト、石井真さん、新井里美さん、白石稔さんが登壇。新井さんが青のワンピースに赤の帽子と靴でしたが、生誕祭の前に見た映画『ジュリエッタ』の主人公を思い出してしまった。(※2)白石さんが司会をするのかと思ったら、今日は松本さんが回すという。数日前に松本さんの元にイベントの台本が送られてきてチェックしたが、台本は松本の文字ばかりだったとのこと。一騎生誕祭に引き続き、主賓が司会をするというスタイル。しかし、白石さんは手にバインダーを持っていたので、松本さんの司会を補佐するという役割だと予想していた。
ここからフリートーク開始。テーマがないと話しにくいだろうということで、スクリーンに6つのお題が提示され、各々がサイコロで振ってそのお題について話すことになった。6つのお題はこんな感じ。
1. 思い出に残る話数
2. 情けない話
3. 初めて○○した話
4. 笑える話
5. 自慢できる話
6. ラップ
最初にサイコロを振ったのは石井さん。出た目は5。ステージ上も含め、みんなが期待していたのは6のラップ(!)だったので、惜しい。「猫といえばファフナー」(ファフナーといえば犬だ)と言って、数年前、病院で行ったアレルギー検査の結果を最近聞いて、猫アレルギーだと判明。前から猫に触るとくしゃみをしていたそうだ。それがアレルギーだと突っ込まれていた。次は白石さん。出た目は5。最近、二人目の子どもが生まれたが、初めての女の子だった。最初の子どもは男の子なのでいろいろ勝手が違うと話していました。次に新井さんがサイコロを振り、出た目は3。新井さんは1話から参加した最初のレギュラー作品がファフナーだったそうで、1話の収録の時に制作側のスタッフがずらりと並んで挨拶をしたのが印象に残っていると言っていた。外画の収録でも1話で制作側のスタッフが挨拶をするけど、アニメほどの人数はいないとのこと。これには石井さんも頷いていました。司会の松本さんはこのお題でのトークはなし。しかし、やっぱりラップを聞きたいということになり、松本さんが話を振って石井さんはラップを披露することになりました。内容は真矢の誕生日を意識したもので、真矢の台詞も石井さんが真似して再現。最近、記事を書いた(まだ未公開)一期15話ラストの「ありがとう、総士は?」と『EXODUS』25話冒頭の「おかえり、遠見。広登は?」ネタは大爆笑。
この後、スクリーンに「真矢出来事史」が表示されました。そのままでは文字が小さくて読めないということで4分割して表示されました。そして、松本さんの指名により、一項目ずつ白石さんが読み上げていきました。一騎生誕祭の時と同様、書かれた記事をチェックしたところ、いくつか気になる内容が含まれていました。まず一期8、9話で探索しに行った島が蓬莱島となっていたこと。実はコミカライズ第二十一歌「暗海(あんそく)」(11月9日に発売された5巻に収録)で以下のシーンの台詞が変更されていました。赤字が修正部分です。
一期7話
史彦「アーカディアン・プロジェクトで建造された島はアルヴィスだけではない。
だが他の島の情報は我々にも一切公開されていないんだ」
小楯「この島が何を守ってたにせよ、誰かが受けつがなきゃならんだろう」
狩谷「しかし、この島がアーカディアン・プロジェクトの島だとは」
総士「それを確かめるためにも行ってみる価値はあると思います」
第二十一歌「暗海」(コミックス5巻P154)
史彦「アーカディアン・プロジェクトで建造された島は3つある。
ここ竜宮島と蓬莱島 海神島の3島だ。
だが…他の島との情報はこれまで共有されてはこなかった」
小楯「この島が何を守ってたにせよ、誰かが受けつがなきゃならんだろう」
総士「アーカディアン・プロジェクトの島かどうかも含め
行ってみる価値はあると思います」
『EXODUS』の設定資料が出ていないので断言はしませんが、一期8、9話に登場した島は蓬莱島に設定変更された可能性が高いと思います。この後、コミカライズでこの島がどう描かれるのを注目したいと思います。
それ以外で気になった部分は以下の通り。
・『HEAVEN AND EARTH』での真矢の第2種勤務が「喫茶楽園の手伝い」。
パンフレットには第1種勤務のみ記載。真矢はこの時、高校2年。
・『EXODUS』1話で戦闘機の訓練をしていた真矢は剛瑠島の戦闘部隊候補生となっていた。
『EXODUS』での真矢の行動を言葉で表現されていたのですが、「ヘスターを脅す」、「ビリーの恨みを買う」となかなかきつい言葉が並んでいた。一騎の時とは対称的に「戦闘後、弓子の死を知る」(うろ覚え)で締められていたのは悲しかった。真矢は『EXODUS』7話、10話で弓子と話した時、違和感を感じていたが、死んでいたとは思わなかっただろう。
松本さんは甲洋と操が追加されるという後期のEDの演出が気に入っていて、「やるねえ」と言っていました。
さて、生誕祭恒例のケーキ登場、となったところで、石井さんがズボンの後ろのポケットから手紙を出した。それはこの日、会場には来ていない喜安さんからのメッセージだった。石井さんがそのメッセージを読み始めると、会場は大爆笑。(このメッセージの前半は喜安さんが自身のツイッターアカウントにアップしました)石井さんがメッセージを読み終わったところで、ケーキを持った喜安さん(!)が登場。喜安さんが真矢生誕祭に参加できるように配慮した結果、開演が21時になったのだと思います。喜安さんは主宰している劇団の舞台が終わってから来たので、いつものスーツではなくつなぎを着ていました。石井さんからは靴がピカピカではないと突っ込まれていた。一騎と総士の時はケーキに乗ったキャラの顔の部分を割っていたのですが、さすがに女性キャラということで避けてケーキを切り分けていました。しかし、松本さんが手に持っていた真矢の顔の部分を落としてしまって、松本さんと喜安さんが責任を押し付け合い。ケーキは最初に松本さんが石井さんに食べさせ、松本さんと喜安さんが互いの口にケーキの乗った皿を持っていき、私は結構ですとお断りしていた新井さんと白石さんが互いの口にケーキの乗った皿を持っていくという形で行われました。しかし、ケーキは床にボロボロとこぼれ、いずれピカデリーに出禁になるのではと言いながら食べていました。石井さんが観客に背を向けて床を拭いていたのですが、喜安さんから中継されていると言われ、石井さんがあわてて立ち上がって、客席の方を向いたのが印象に残っている。
この時、松本さんが以前、打ち上げで冲方さんとじっくり話した後、冲方さんから「松本さんがどういう人だかわかった」と言われたというエピソードを披露。「家に帰って冲方さんは脚本を書いたのだろう」と言われていましたが、真矢は完全に当て書きしているのだと思います。そして、ネットで真矢がゴルゴと言われていることをネタにしたが、松本さんはおそらくその意味するものを知らなかった。ここで突然、『ゴルゴ13』の解説が始まった(笑)ゴルゴの意味を知った松本さんはゴルゴというあだ名が気に入った様子。
真矢の誕生日なので松本さんから誕生日にほしいものをいう場面になったのですが、喜安さんが突然、踊りながらキャラソン「太陽と月」の冒頭を歌い始めてしまった。しかも、一度だけではなく何度も何度も繰り返していた。喜安さんとのデュエットを希望している石井さんはあまりにも軽いノリで歌うので、そういうノリじゃないとたしなめる始末。松本さんは一騎とのデュエットではなく、総士のキャラソン「terra」をリクエストし、その直後、喜安さんが「terra」の冒頭を少し歌った。喜安さんがいつになるハイテンションだった。果たして喜安さんは総士生誕祭でキャラソンを歌うのだろうか?
そろそろ時間なので告知を、となったが、松本さんは「スポンジばっかりでクリームを食べられなかった」と言ってケーキを食べ始めてしまったので、告知は新井さんと白石さんが交互で行いました。今回は新情報なし。最後に一言ずつ、挨拶をしてイベントは終了。終演は22時45分でした。
しかし、『HEAVEN AND EARTH』と『EXODUS』は設定資料集やムックが出ていないので、イベントで表示される年表すら要チェック。
※2 映画『ジュリエッタ』の主人公は赤か青もしくは両方の色の入った服をよく着ていた。この映画には偶然にもファフナーと重なる内容が含まれていた。娘は母と離れることで共依存状態から抜け出したが、娘が息子を失った時、父が亡くなった時の母の気持ちを理解することができた。母の助けが欲しいという娘からの手紙を受け取り、母が娘に会いに行くところで物語は終わるのですが、一期の一騎と総士を思い出してしまった。
P.S. 2015年の生誕祭本会場は一騎生誕祭×、総士生誕祭○。2016年は一騎生誕祭○、真矢生誕祭○、総士生誕祭のオフィシャルHP先行×。予想通り、昨年とは正反対の結果になりました(笑)