『蒼穹のファフナー』の第25話、第26話のセリフを書き起こした時の個人的な感想をまとめたものです。CDドラマ、映画『HEAVEN AND EARTH』、『蒼穹のファフナー EXODUS』の内容にも触れています。話数全体の感想ではありません。
第25話「決戦-きょうせい-」
「生」と「死」という二つの相反する言葉が交差するシナリオ。
乙姫は死を迎えようとしている
千鶴「ミールは無限の情報体として島の機能を司っているわ。
それが生命の循環を学び、
コアである乙姫ちゃんとともに死のうとしている」
乙姫「その前にミールに教えてあげないと
生命にとって終わることが新しい始まりであることを
生と死が一つのものとして続いていくことを」
史彦「いずれ島のミールが完全に生命の循環を理解すれば、
この島は地球と同じ存在になり、
宇宙でも海の底でも、我々を生かし続けるだろう」
乙姫「あたしが島のすべてを動かせるのは、島の空気がミールだから。
あたしが岩戸に戻らないといけないのも同じ理由。
このままだとミールとともに生きているみんなにも、死が訪れる」
一期25話
『HEAVEN AND EARTH』で島のコアによって環境が維持されていることが描かれている。
史彦「私が人と戦った時の、故郷が核の炎で消えた時の、後遺症ですね」
千鶴「今まで島のミールによって発症が抑えられていたものが、
コアの成長期に敵襲来が重なり、バイオスフィア機能が衰え…
コアが成長期を乗り越えれば…」
一期25話
一方、北極に赴いた4人は生き抜かねればならない。
真矢「あたしたちのクロッシングは一人でも欠ければ機能を失って、
お互いの声も届かなくなる。
大事なのは一人も死なないってこと。
皆城君と、五人で、島に帰ること」
一期25話
ラスト、敵と味方に別れた総士と4人のパイロット。だが、「生」という言葉でつながっている。
真矢「生きて帰る、絶対に」
カノン「前はどこにもいなかった、だがいまは、ここにいる」
剣司「死んじゃだめなんだ、死んじゃだめなんだよ」
総士「もう、すぐだ。もうすぐ奴らは理解する。
それまで生きて」
一期25話
26話「蒼穹-そら-」
最終回ということで未来を語る部分が多く、『HEAVEN AND EARTH』と『EXODUS』で語られた未来が実現してるのは感慨深い。
総士「同化したせいで、肉体の同化現象が再発したんだ。
大丈夫だ。治療を受ければきっと治る」
一期26話
総士は一騎に同化現象は治る可能性があるという言い方をする。『EXODUS』1話のこのセリフを思い出してしまった。
総士「ニーベルング接続による小規模な同化現象だ。
いずれ治す方法を発見する」
『EXODUS』1話
総士「マークニヒト、ミールは己の死を以って、個体であることを与えた」
一期26話
島の子どもたちが北極ミールに死を与えた結果、マークニヒトが個体として存在することになった。EXODUSで総士がマークニヒトが消そうとしていたけど、マークニヒトにすれば「お前らのせいで俺は存在することになったんだ、今更俺の存在を否定するな」といったところか。
千鶴「ミールが命の循環を理解した」
芹「乙姫ちゃんなの?」
千鶴「いいえ、本人が再生されるわけではないわ。
それでは同じものをコピーすることになり、生命の本質から外れてしまう」
里奈「乙姫ちゃんだった存在が新しく生まれ変わった」
史彦「ならば、いずれコアとして成長し、
きっと我々と会話をするようになるだろう。
我々がこの島を希望とし、ここにいる限り」
一期26話
10年前には続編が作られ、生まれ変わったコアを見ることができるとは思いませんでした。遠見先生は別の人格と言っているけど、乙姫と同一視している人が多い。『EXODUS』6話で芹は目覚めたばかりの織姫にこう言われています。
芹「ああ、乙姫ちゃん」
織姫「私を皆城乙姫と呼ばないで」
『EXODUS』6話
『EXODUS』10話でも乙姫と言ってしまう人が登場。
広登「コアって… 皆城乙姫が」
暉「目覚めたんですか」
総士「乙姫ではない。
皆城織姫と名付けられた新たな人格を持った存在だ」
『EXODUS』10話
総士「エンジンが無傷で残っている。
機体の構造を同化するんだ。
コントロールをシステムにまわせ。
離陸した後は僕が操縦する」
一期26話
この時、総士が操縦しているので、飛行適性があったんだろうなあ。総士は『HEAVEN AND EARTH』と『EXODUS』でマークニヒトを操縦しているけど、問題なく空を飛んでいる。