「蒼穹のファフナー」第22話~第24話の感想

 『蒼穹のファフナー』の第22話~第24話のセリフを書き起こした時の個人的な感想をまとめたものです。CDドラマ、映画『HEAVEN AND EARTH』、『蒼穹のファフナー EXODUS』の内容にも触れています。話数全体の感想ではありません。

 

第22話「守護-ちから-」

 『EXODUS』では皆城鞘の名がクローズアップされているけど、乙姫にこんなセリフがあった。EXODUS 3話での描写はこのあたりを踏まえてのものだと思う。

乙姫「あたしのお母さんはこの島のミールに命を与えた」
乙姫「この島のミールが命を理解しなかったら、
   あたしは生まれなかったんだから」
一期22話

 

 生き延びるための手段だったとはいえ、島の大人たちは自責の念があることを真壁指令の言葉で思い知らされた。

史彦「子孫のために島を作り、敵の力を利用し、
   結局は我々自身が生き延びるために子どもたちを…犠牲にしている」
一期22話

 『EXODUS』4話の真壁指令と遠見先生の会話シーンと合わせると重い。

史彦「私は兵士を送り出すだけだ。
  あなたがいなければ誰も生還させられなかった」
千鶴「いいえ、私も開発に携わりました。
   タブーだったはずの技術をすべて使って、
   子どもたちの遺伝子を操作することさえ…慣れました」
史彦「あなたの責任ではありません」
千鶴「未発達の脳を使って兵器を動かす、
   命を縮める危険な技術が世界中で使われるなんて…」
『EXODUS』4話

 

 22話で倒れた咲良をメディカル・ルームで見た剣司の言葉。

剣司「咲良は、電池切れってことだ」
一期22話

 『EXODUS』11話で咲良はこう言っている。

咲良「ほとんど電池切れだけどね」
『EXODUS』11話

 

第23話「劫掠-おとり-」

 キールブロックでの一騎と乙姫の会話。

乙姫「前に岩戸に呼んだ時のこと、覚えてる」
一騎「ああ、君に総士と一緒に戦ってくれって、言われた気がした」
乙姫「その通りにしてくれてありがとう、一騎」
一期23話

 結論、一騎も総士と同じく島のコアの意思に従う存在だった。一騎は一期15話で同化未遂事件の真実を知った後、自分の意志で総士と一緒に戦うことを選んだ。総士の選択は島のコアの意志に従うことなので、一騎も総士と同じく島のコアの意志に従うことになる。一期23話と24話の間を描いたCDドラマ『GONE/ARRIVE』で一騎が従うべき総士は不在。一騎は「父さんは、今のこの島で、俺たちに戦えと命令してくれる、たった一人の人だ」と言っている。総士不在時に命令でいるのは真壁司令ということになる。

 『HEAVEN AND EARTH』では一騎は総士とクロッシング状態にあり、数回に渡って総士が一騎に指示を与えている。それに対する一騎の答えは「俺がやる、お前が望むなら」だったが、最終的に『EXODUS』6話のこの会話にたどり着く。

総士「ぼくはコアの言葉に従う。ずっとそうしてきたように」
一騎「行くよ、俺も」
総士「一騎」
一騎「お前が行くなら、俺も行く」
『EXODUS』6話

 一騎は迷いもなく即決。総士は一騎の選択を知らないから戸惑う。

 一騎は皆城兄妹から一緒に戦ってとお願いされていることになる。総士は左目の傷の罪悪感につけ込んで一騎を戦わせたけど、不器用な兄のために乙姫からもお願いしたという感じなのかな。

 

第24話「対話-ミール-」

 物語の最初から一騎は一貫して真矢には戦場に来てほしくない。

真矢「このまま島にいることだってできるんだよ」
一騎「遠見はそうしてくれないか」
真矢「ううん、一騎君が行くならあたしも行くよ」
一期24話

 『EXODUS』10話、一騎は真矢に島に帰ってほしいと言っている。

一騎「遠見は十分戦った、みんなと島に帰ってほしい。
   美羽ちゃんは俺たちが…」
真矢「家族を置いていけないよ」
『EXODUS』10話

 最初のシリーズから『EXODUS』までの間に5年経過したけど、一騎の真矢に対する気持ちは何も変わっていない。真矢は一騎と一緒に戦いたいのでかわいそうである。

 

ミョルニア「彼らの肉体の同化現象は最初の段階に過ぎない」
一期24話

 やっぱり一期までの同化現象は最初の第一歩ということなのだろうか。

千鶴「人体とフェストゥムの融合パターン。
   遺伝子レベルから内臓器官、意識のレベルまで。
   紅音さん、本当にフェストゥムと共存を…」
一期24話

 この時に受け取ったデータをすぐに反映させることはできない。しかし、これをミールが理解して人間に与えるとこれまでとは一段階上で人とフェストゥムが融合し、別の存在となり新人類の誕生になることができるのだろうか。