【物語の読み方】他者の考えを理解する

 私の中にいた一騎、総士、真矢、カノンが竜宮島から旅立ちました。11-9=2の “2” は竜宮島で生きることを選んだ剣司と咲良ということになります。

 

共感できない価値観に向き合い、理解に努める
稲田豊史『映画を早送りで見る人たち
ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形』(光文社新書)

 『蒼穹のファフナー』は自分とは違う考えを持つ他者の考えを理解する方法を示した物語であり、ゴールはフェストゥム、新国連/人類軍、竜宮島の考えを理解することでした。私は一騎と総士の思考をたどることでフェストゥムの考えを理解していき、真矢の思考をたどることで新国連/人類軍の考えを理解していき、カノンの思考をたどることで竜宮島の考えを理解していきました。そして、フェストゥム、新国連/人類軍、竜宮島の考えを理解した時、私はこの物語のゴールに到達しました。『蒼穹のファフナー』は自分とは違う考えを持つ他者の考えを理解する方法を学ぶ物語でもあったのです。

 

P.S. 真矢は『THE BEYOND』12話と『BEHIND THE LINE』で2つの未来が示されましたが、私は『BEHIND THE LINE』で示された未来を選びました。