【物語の読み方】物語と情報

 togetter に『蒼穹のファフナー』に存在する二つの視点(人間とフェストゥム)を理解するヒントがありました。

結末をあえて読み手に委ねる手法を「ちゃんと描かないのは不誠実」と捉える人が多くなった?「作者が決めたものを味わいたい」

 『ファフナー』は視聴者に未来を委ねるという形で終わっていますが、これは『ファフナー』を「物語」として見た時の終わりです。一方、『ファフナー』を「情報」として見た時、一歩先の未来を見ることができます。

 人間は『ファフナー』を「物語」として見ていますが、フェストゥムは『ファフナー』を「情報」として見ています。『ファフナー』は一つの物語の中に「物語」と「情報」の双方を内包することによって、人間とフェストゥム双方の物語になったのです。

 

 冲方丁はフェストゥムの思考を以下のように表現しています。

冲方「感情が消えて、直感的なものが消えて、すべての思考が計算になる」
『蒼穹のファフナー BGM&ドラマアルバム II』ブックレット

 それでは人間はフェストゥムと同じように『ファフナー』を「情報」にすることはできるのか? 人間が論理的に物語を読む方法を学び、『ファフナー』を論理的に読めるようになった時、『ファフナー』を「情報」にすることができます。なお、『ファフナー』を「物語」として見た時よりも「情報」として見た時の方が、より多くのことを知ることができます。