【蒼穹のファフナー】真壁一騎という人間のために書いたものの、見直した時に削除した文章をまとめました。タイトルを決める前に調べたのですが、意外なことに一騎と右についての記事は書いていませんでした。(総士と左についての記事は数年前に書いています)
一騎が初めてファフナーに搭乗し、フェストゥムに仕掛けた最初の攻撃を右手で行った事に総士は一瞬驚き、そして喜んでいた。久しぶりに総士と話した一騎の変性意識内において、封印されていた右が開放された瞬間である。
ファフ辞苑8(※1)
一騎は総士と5年ぶりに話し、ファフナーに乗って戦った後、躊躇することなく右手を使うようになった。一期9話でマークエルフは右手でマークフィアを引き上げた。
一期26話で一騎は総士を右手で支えていた。
その一方、一期19話で真一騎が真矢に差し出したのは左手だった。なぜか真矢だけ一騎から右手を差し出してもらえなかった。
『EXODUS』で一騎は右手で攻撃することに迷いはなかったが、マークザインの機体は一騎の意志で再生することができるため、右手の扱いは雑になり、ルガーランスもろとも消耗品と化していた。ロードランナーとアビエイターとの戦いでマークザインは2回、右腕を失った。
『EXODUS』10話、対ロードランナー
『EXODUS』15話、対アビエイター
『EXODUS』21話、ハバロフスクでアビエイターと戦った時、マークザインが失ったのはルガーランスのみだった。
しかし、ルガーランスを再生した直後、一騎の右腕は同化結晶に覆われた後、砕け散って失われた。
一騎は総士を傷つけた右側に対する罪悪感とそれに起因する右側への嫌悪感は決して消えることはなかった。総士は左目の視力を失うことによって一騎を同化しようした罪を償ったように、一騎は右腕を失うことで総士の左目を傷つけた罪を贖ったのだろう。
※1 一期の単巻DVD8巻、DVD-BOX、BD-BOXに掲載。