放送終了後、twitterに上げた文章を元に編集。(twitterの元発言は全て削除済み)
マークニヒトを封印してある石棺に総士と一緒に訪れたのが保さんだったのは予想外。「HEAVEN AND EARTH」でザインに封じられたニヒトが引っ張りだされた時、形状が変わっても保さんは一発で「マークニヒトだと」と見抜き、その言葉は憎しみに満ちていた。EXODUSで保さんは妻と息子の死から完全に立ち直ったのね。
『EXODUS』1話、3話と竜宮島では食事しているシーンが多いけれど、1話で描かれたハワイでの戦闘時のナレインのセリフを思い出した。
ナレイン「黙れ、太平洋圏最大の輸送基地だ。
ここが落ちれば数百万の人間が飢え死にする。
なんとしても守りきれ!
これまで見向きもしなかったのに。
人類がどのようにして命を保つか、
学習したか、フェストゥム」
人が食事をする場面はフェストゥムが補給という概念を学んだことを意識しているんだと思う。
弓子「二人は、お話してるの」
美羽「うん、いろんなこと」
エメリー「食べ物と家族と竜宮島とシュリーナガルと
ミールとここの空気のこと」
美羽「ねえー」
弓子「シュ、シュリーナガル…。
それ、いっぺんにお話してるの」
二人「うん」
エスペラントであるエメリーと美羽がいくつもの内容の会話を同時に行っているけど、総士の天才症候群の兆候「複数の人間の思考や感情を並列に処理できる頭脳」を思い出した。
総士の左目は2話の真矢の件で見えているかも?と思ったけど、3話の海岸で弁当を食べている場面で、総士の左側に一騎が座っているので、確実に見えていると確信した。それは一期の時の演出プランが頭にあったから。一期の時、アニメ雑誌に掲載されたスタッフの座談会での能戸Pの発言を引用。
能戸「総士は左の特定の角度が見えないので、左から侵入してきた蔵前とぶつかって、本を落としています(※)。これは視認領域が狭いことでおきています。なので、なるべく人は左より右に立たせる傾向が多いはずです。真矢が総士の前でなるべく話をするのはその為です」
(※1話での出来事。よそ見をしていた蔵前果林に気づかず、総士は彼女にぶつかってしまった)
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総士「彼らの年齢で染色体に同化現象を受けたなら、
20代の終わりまで命が持たない。
それが彼らの生存限界だ」
2011年7月のイベントで公開された『EXODUS』制作発表映像の中の能戸総監督のコメントに出てきた「生存限界」という言葉が作中でも登場。
史彦「皆城乙姫が誕生した場所でもある」
ジェレミー「島のコアが?」
要澄美「昔、研究者がミールに同化されたのよ。
名前は皆城鞘。
お腹の中には子供がいたわ」
皆城鞘は島のミールと対話して高い代償(自らの命)を払い、希望(乙姫)を得た。皆城鞘もまた3話のサブタイトル「対話の代償」を体現した存在だった。そして、現在、再びエメリーが島のコアである乙姫を接触してミールとの対話を行った。『EXODUS』は一期の物語の構造をなぞりながら進んでいるけど、ミールと対話するという部分も過去の出来事をなぞるという構造になっていたとは。脚本で凝った仕掛けをしている。
要澄美「その後、彼女だったものに、
分析用の液体型コンピューターを増設したのよ。
彼女の意識が残っていない調べるために」
史彦「そして結果的にあの泉が敵の存在を読み取る唯一の術となったのだ」
一期で総士と乙姫が生前、最後に直接話す場面がウルドの泉だったけど、この設定の追加により母の同化された場所だったということになる。もっとも西尾のばあちゃんはこう言っている。
小楯保「皆城鞘はまだここにいると思いますか」
西尾行美「人の意識はもう存在しない。
だが彼女がきっかけでミールが変化したのは確かさ。
その変化は今もまだ続いているのかもね」
エメリー「これで戦えるよ。
もっとたくさんの人がずっと長い間戦えるよ」
人類軍と竜宮島の考え方の違いを浮き彫りにした言葉。ただ、視聴者はどうしても竜宮島の住民の立場で見てしまうので、いくらナレイン将軍がフェストゥムとの共存を目指していると言われても、信用できない部分がある。
本編ラスト、ワルキューレの岩戸の前に立った総士が目を開いた時、左目が金色に光っていた。やっぱり体はフェストゥムなのだろうか。3話での描写から総士の左目が治っているのは確実なので、一騎も総士も視力をフェストゥムに治してもらったというのが引っかかる。
一騎(家出した結果、マカベ因子が作られた)と総士(同化未遂事件)は過去のトラウマと向き合って戦うという感じになりそう。