放送終了後、twitterに上げた文章を元に編集。(twitterの元発言は全て削除済み)
『EXODUS』2話でオープニング付きとなった。先行でラジオで放送されたものを一度聞いた時の感想は「世間から要求されるファフナーっぽいと言われる曲を頑張って作った」と感じた。それほどインパクトはなかったので期待していなかったけれど、絵と合わせるとかなり印象が変わった。カット割りが早すぎて、コマ送りしないとすべてカットを見ることができなかった。
『EXODUS』1話ラストから2話のファフナー出撃までの流れは一期1話のセルフオマージュ。安易な一期のリメイクはやらないという意思表示にも受け取れるけれど、冲方としてはこういう風にやりたかったとも感じた。この10年でアニメの映像表現のレベルが相当上ったことを実感した。
戦闘機での溝口さんと真矢の会話、溝口さん、真矢とCDCのやりとり、そして総士からパイロットへの指示する英単語を多用したものになっていて、竜宮島回覧板 EXODUS第6号に掲載されている「ファフ辞苑EX 3」を参照しないと理解しにくい。
要澄美「バトルフィールド形成完了」
竜宮島回覧板 EXODUS第6号のヴェル・シールドの項に説明があった内容。小説版の「戦闘区域」からの逆輸入。1話の感想に書いた通り、EXODUSは以前より冲方色の濃い作品になっている。
総士「みんなに干渉させない。
それが今、僕がいる理由だ」
『HEAVEN AND EARTH』時は総士不在のため、ジークフリード・システムなしでファフナーを運用。総士帰還後にジークフリード・システムを再建したのはニヒトとザインがシステムに干渉してくるので、ジークフリード・システムでこの二機の干渉を遮断するためか。
総士「光学、熱、電子、音波探査反応なし。
いや、ワームの気圧変化、これか」
『EXODUS』2話
総士「振動、各種波形、温度、電子、電波、空間位相
これは、あの機体が衝撃を与えた時にできた傷」
一期16話
これは一期23話、ジークフリード・システム内でフェストゥムが見せた幻と対峙している場面の総士のセリフを思い出した。
総士「いろいろやるな」
『EXODUS』2話
総士「フェストゥムもいろいろやるようになったな」
一期23話
これは一期23話、ジークフリード・システム内でフェストゥムが見せた幻と対峙している場面の総士のセリフを思い出した。
戦闘シーンは『HEAVEN AND EARTH』で戦っただけの後輩組は一期のメンバーよりは経験不足と感じられる描写になっていた。それだけに真矢の戦闘能力の高さが際立つ結果となった。 総士から「後方サポートだ」と言われたにもかかわらず、一人でフェストゥムを2体倒してしまった。ジークフリード・システムで指揮をする総士には余裕すら 感じる。一期の時、総士は14歳でシステムを担当していたけれど、あまりにも責任が重すぎる。
カノン「だめだ、こいつは乗る人間の命を欲しがる 」
『EXODUS』2話
「ザインはストームブリンガー(※1)かよ」と突っ込んでしまった。
ナレイン「ただ彼女のようにミールと交信できる者を我々はエスペラントと呼ぶ」
史彦「希望…」
ナレイン「そう、人類が生み出した人工言語の名だ。
互いに理解し争いをなくすために作られた言葉。
真の希望だ」
『EXODUS』2話
wikipedia の英語版の Esperantoのページによると、エスペラントの英訳は「one who hopes」。真壁司令はこの意味を知った上での発言だと思われる。
2話までの一騎は一期でファフナーに乗る前の翔子と真矢のポジション。自分には何もできず、だた見守っているだけ。
エンディングはオープニングよりこうあるべきという縛りが少ないせいか、のびのびと作った曲だと感じた。曲としてはオープニングよりエンディングの方が気に入っている。一期のエンディングにいた真矢がリストラされ、一騎と総士、二人の世界。勝手にしろって感じ。ラスト、一騎が海岸で何かの部品を拾おうとしていたけれど、小説版のエピローグを思い出した。今の心情なので小説版と異なり、隣に総士がいるのがミソ。
※1 マイクル・ムアコック「エルリック・サーガ」で主人公エルリックが所持する、意志を持つ剣。実はエルリックとストームブリンガーの立ち位置とその関係性は総士とニヒトの方が近いけど、一騎とザインがこの小説の最後と同じ状態になりそう。