2023年1月20日から劇場先行上映された『蒼穹のファフナー BEHIND THE LINE』の感想です。
●子どもの未来
『RIGHT OF LEFT』の祐未は病気の父といつも一緒にいた。
祐未「私……父さんのそばにいるよ。
母さんの分まで……ずっと。
どこへも行かない」
『RIGHT OF LEFT』
祐未は父の死という形で父とずっと一緒にいるという人生から解消された。しかし、父が祐未の知っている世界のほとんどであったため、祐未の選択肢は少なく、祐未は父の後を継ぐことを選んだ。
公蔵「君も、父上と同じ道を歩むというのかね……」
祐未「お願いします」
『RIGHT OF LEFT』
『BEHIND THE LINE』では子どもの未来を奪わない方法を示した。
一騎「俺はみんなよりずっと早くいなくなる」
『BEHIND THE LINE』
カノンは一騎の言葉を聞いた後、一騎のそばにいようとした。
カノン「店で働き続けるなら、私も手伝う」
『BEHIND THE LINE』
しかし、一騎はそれを止めさせた。
一騎「やりたいことがあるだろう」
一騎「顔を見せてくれると嬉しいよ」
『BEHIND THE LINE』
カノンは一騎と同じ場所(喫茶楽園)ではなく、別の場所(慶樹島)で働くことを選んだ。
●一騎の居場所 その1
千鶴から一騎の余命が告げられた後、史彦は一騎と一緒にいようとした。しかし、一騎は史彦を拒否した。
一騎「一人で考えたいんだ」
『BEHIND THE LINE』
一騎は史彦と千鶴のために家を空けたので、居場所がなくなった。そんな一騎に対して居場所を教えたのが総士だった。
総士「真壁一騎君が迷子になりました。
真壁一騎君を見かけたら
即、家に帰るようにお伝えください」
『BEHIND THE LINE』
史彦は島内放送で一騎と総士の会話を聞いていたため、以後、真壁家は一騎の居場所になった。『EXODUS』11話と『THE BEYOND』4話で描かれていたように、史彦は以後、遠見家で千鶴と一緒の時間を過ごすようになりました。
●一騎の居場所 その2
一騎は喫茶楽園で真矢に真実を言った。
一騎「あと4年、だって」
『BEHIND THE LINE』
この後、島に警報が鳴り響いた。
真矢「行ってきます、一騎くん」
『BEHIND THE LINE』
この言葉がファフナーからまもなく降りる一騎とファフナーに乗り続ける真矢の分岐点になった。翌日、一騎は真矢の言葉を使って、真矢を喫茶楽園の外へといざなった。
真矢「自分より大きなものになると気分がいいの」
一騎「ここは遠見には小さいんだな」
『BEHIND THE LINE』
真矢は一騎と同じ場所(喫茶楽園)にいることをやめ、別の場所(剛瑠島)で働くことを選んだ。一騎は喫茶楽園から、自分とは別の場所で働く真矢の姿を見ていた。