『THE BEYOND』8話、真壁家を訪れた真矢は千鶴の写真を触った。
真矢「真壁司令。
母はどこですか」
史彦「私が今いるここでいなくなった。
すまない」
『THE BEYOND』7話
戦闘終了後、史彦が真矢に千鶴がいなくなったことを教え、葬儀が行われた後の出来事であることから、真矢は「今、ここにいないと認識している人(千鶴)」の写真を触ったということになります。
『THE BEYOND』5話、こそうしは鈴村神社を訪れ、自分と同じ名前を持つ皆城総士の写真を触った。
写真を触るという行為は「今、ここにいないと認識している人」を触る行為であるため、総士の写真を触った時、こそうしは自分と同じ姿と名前を持つ皆城総士は、もうこの世にいない人だと認識していたということになります。
総士は島の人々が自分に別の人物の面影を見ていることを知っていた。
【それは僕の名前だ】
『THE BEYOND』3巻ブックレット
こそうしはこの時、海神島の人々がこそうしを通して見ているものの正体を知ったのです。こそうしがマークニヒトの中に残した皆城総士がこの世にいない人であると認識した時、マークニヒトに乗った時に聞こえる皆城総士の声は、亡霊の声のように感じたのかもしれません。
総士「君の名を僕は知らない。
僕の名は皆城総士」
『THE BEYOND』9話
こそうしは今、ここにいない総士、つまり総士の亡霊に対して「あなたはもうここにいない人だ」と告げることで、自己を獲得しました。
こそうし「だまれ。
それは僕の名前だ」
『THE BEYOND』9話