【蒼穹のファフナー THE BEYOND】覚悟

 2021年6月22日に書いたのですが、諸事情により『THE BEYOND』第10~12話の先行上映後に公開することにした文章です。

 

 真矢は千鶴と弓子のために、つまり家族のためにファフナーに乗り続けた。

真矢「あたしが戦うから、お母さんもお姉ちゃんも誰にも責められずにいるんだよ」
一騎「そんなことは。
   遠見は家族のためにファフナーに乗るっていうのか」
真矢「そうだよ」

総士「罪滅ぼしのためなのか。
   君が戦う理由は」
真矢「そうかもしれない」
ドラマCD『NOW HERE』

総士「確かに彼女の動機は知ってる
   義務感と孤独だ」
一期21話

 弓子と千鶴が亡くなったことで、真矢はファフナーに乗らなければいけないという義務感から開放された。その時、真矢の心の中に一つの考えが残った

真矢「ずっと乗っていられたいいのに」

真矢「無理なのはわかってる。
   でもせめて、乗れる間だけは乗っていたい
『THE BEYOND』8話

 「乗る」を「一緒にいる」と置き換えると、真矢の本音が浮かび上がってくる。

真矢「ずっと一緒にいられたいいのに」

真矢「無理なのはわかってる。
   でもせめて、一緒にいられる間だけは一緒にいたい」
『THE BEYOND』8話

 

総士「未知の希望が新たなる戦いと訪れたその日、僕らの最後の時間が始まった」
『EXODUS』1話

 『EXODUS』では総士と一騎の最後の時間を描く物語だったが、『THE BEYOND』は一騎と真矢の最後の時間を描く物語だったのだろう。マリスがこそうしを連れ去った時、一騎と真矢の最後の時間の時間が始まった。真矢が一騎に「ずっと乗っていられたいいのに」と言ったのは、マリスがこそうしを連れ去ってから3年後だった。

一騎「あと3年、それだけあれば覚悟だってできる」
『EXODUS』1話

 真矢は3年で一騎と別れる覚悟をしたのではないだろうか。