一騎は竜宮島を訪れた人類軍の兵士から、自分が英雄として崇められていることを知った。
ミツヒロ「伝説の英雄に会えて、感激しています。
あなたのお陰で、俺は戦えるんです」
一騎「えっ、俺の?」
ビリー「すごいや、本当にマカベ因子のプレゼンスに会えるなんて」
一騎「マカベ因子?」
『EXODUS』2話
一騎はこの言葉を一人で受け止めることができず、弁当を作って総士のところに行った。
一騎「出前行ってくる」」
『EXODUS』3話
総士「お前、ここで何してる」
一騎「出前」
『EXODUS』3話
真矢はこそうしの作った料理と言葉で、母、千鶴に対する気持ちを整理した。
こそうし「マリスは君の記憶から僕の親を作った。
僕は君の母親の料理を食べてたんだ。
つまりその料理を元々作ったのは千鶴さんだ。
千鶴さんは恨まれる人なんかじゃない。
こうしていいものを残した。
パイロットの研究だって。
僕はその価値に感謝する」
『THE BEYOND』8話
真矢はこそうしの作った食事の残りを史彦に持っていった。
真矢「こんばんわ、真壁司令。
一騎君」
史彦「真矢君」
真矢「急にすみません。
これ、よかったら」
史彦「君の手製かね」
真矢「いいえ、総士くんが」
史彦「彼が?」
『THE BEYOND』8話
真矢は史彦に渡した後、言葉を付け加えた。
真矢「母が残したものを讃えてくれてるんです。
死を悼むのではなく」
『THE BEYOND』8話
この二つの場面における食事は作った人の感情を現している。『EXODUS』3話で一騎が作った弁当は自分を英雄視する人類軍に対する感情だった。総士は一騎が作った弁当を食べることで、自分を英雄視する人類軍に対する一騎の感情を共有した。
一方、『THE BEYOND』8話でこそうしが作った料理は千鶴の人生を讃える感情だった。千鶴は子どもを戦場に立たせた人であるため、亡くなった千鶴を肯定するのが難しかった。しかし、真矢はこそうしが作った料理によって、千鶴を肯定することができた。真矢は史彦も千鶴に対して、自分と同じ感情を抱いていると考え、こそうしが千鶴の人生を讃える感情を分け与えた。