『蒼穹のファフナー THE BEYOND』第4~6話PVと公式サイト内のSTORYを読んだ感想をまとめました。『THE BEYOND』第1~3話の内容にも触れています。
・PVの構成
『THE BEYOND』第1~3話のPVは各話ごとに3本作られ、3話までの大まかなあらすじがわかるようになっていましたが、さすがに『THE BEYOND』第4~6話のPVは1本でまとめられていました。
・親子
こそうしの左目が総士と同じく金色になっていることから、単為生殖で生まれたこそうしの肉体的な性質は親である総士と同じなのだろう。総士の左目の傷は生まれつきものではなく、一騎がつけたものであるため、当然のことながらこそうしの左目に傷はない。
・降伏
マリス「降伏したい時は僕を呼んで」
『THE BEYOND』第4~6話PV
操「降伏して、一騎」
『HEAVEN AND EARTH』
来主操がかつて “降伏” という単語を使っていたことからわかるように、人間に降伏を迫るというのは北極ミール側のフェストゥムのやり方である。また「僕を呼んで」という言葉からは「僕を呼べば、君の命だけは助けるよ」というニュアンスが感じられる。フェストゥムは人間を誘惑する者であることを考えると、マリスは完全にフェストゥムの価値観を理解した人間として描かれている。
・転校生
こそうしが学校の転入生として紹介されるカットがありましたが、一期18話でカノンが転入生として紹介されるシーンを思い出しました。
こそうしのシャツの色がカノンの人類軍の制服と同じ緑色ですが、マレスペロとマリスが元々新国連側に属していたことを考えると、カノンと同じくこそうしも人類軍側の人間だったと見ることができます。
『THE BEYOND』と一期を比較してみたところ、『THE BEYOND』2話以降の流れは一期16話以降の流れと対になっていると思われます。
THE BEYOND 2、3話 | こそうしを取り返し、海神島に帰った | |
一期16話 | 竜宮島を取り返した後、一騎が帰ってきた | |
THE BEYOND 4話~ | こそうしが海神島を滅ぼそうとする。 こそうしが中学校に転入。 |
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一期17話 一期18話 |
カノンが竜宮島と自爆しようとした。 カノンが中学校に転入。 |
・路面電車
路面電車という竜宮島にはなかった公共交通機関が登場。竜宮島の移動手段は自転車、バイク、車だったことを考えると、生活に余裕ができたことで公共交通機関という失われた文化を取り戻したと解釈すべきなのかもしれない。
・容子と来主操
来主操が抱いている猫は翔子が飼っていたクーだと思われるので、このカットは羽佐間家でのシーンだと思われます。
子どもを失って一人になっても、容子の側には必ず別の子どもがやってくる。
【蒼穹のファフナー EXODUS】2(ペア)を目指す物語/親子関係
来主操はカノンからマークドライツェンを引き継いだこともあり、平時には羽佐間家を訪れているのかもしれません。来主操は容子の三人目の子どもの近い存在なのかもしれません。
・総士と甲洋
甲洋は過去に総士が行った行為を島民の前に示し、その反応を表面化し、判断を仰ぐという役割を担っている。
蒼穹のファフナー EXODUS 第20話「戦士の帰還」/総士と甲洋
甲洋は一騎とは違う形で総士の後を追っているキャラクターである。同化された後、『HEAVEN AND EARTH』で存在を取り戻した総士は『EXODUS』1話で眼鏡をかけていた。
『HEAVEN AND EARTH』でコアとなっていた甲洋はカノンの活躍により『EXODUS』で人の姿を取り戻し、総士と同じように『THE BEYOND』第4~6話PVで眼鏡をかけていた。
甲洋の自宅と思われる喫茶店内では来主操も眼鏡をかけていることから、フェストゥムが人間と一緒にいる時は眼鏡をかけるという暗黙のルールが存在しているのかもしれない。
このシーンの甲洋と操は総士生誕祭2018で販売された「ちびキャラアクリルキーホルダーくじ」の絵柄でした。甲洋と操はシークレットだったので公式サイトに絵柄は掲載されていません。
・皆城総士とバートランド
ミツヒロ・バートランドと同じ名字と姿を持つ者であることから、ケイオスには以前、同じ姿を持つ別人格の人物が存在していたということになる。過去に同じ姿をした別人格の人物が存在したという点において、ケイオスはこそうしと対になる存在である。
皆城総士(こそうし) | ケイオス・バートランド | ||
過去に存在した者の名 | 皆城総士 | ミツヒロ・バートランド | |
見た目 | 髪型が違う | 同一 | |
肉体 | 生まれ変わったため別物 | 不明 |
ケイオスがこそうしと完全に対になっているのであれば、ミツヒロの記憶を消した体に別の記憶と人格を与えた人物ということになるのではないだろうか。
・憎しみの器
マレスペロはベイグラントのコアだった時、ミツヒロ・バートランドを “憎しみの器” と呼んでいた。
ベイグラントのコア「そして、君という器が生まれた。
僕たち、みんなを、憎しみの器が」
『EXODUS』22話
一方、織姫はマークニヒトを “器” と呼んでいた。
織姫「あなたが憎むマークニヒトはあなただけの器」
『EXODUS』22話
『蒼穹のファフナー THE BEYOND』STORY/第四話によると、マークニヒトに眠っているのは “憎悪の思念” だった。
だが、過去と共鳴したはずの彼は、ニヒトに眠る憎悪の思念と、激情の変性意識に飲み込まれ暴走する。
ケイオス・バートランドはミツヒロ・バートランドの人格と記憶を消した体に別の人格と記憶を与えた存在なのではないだろうか。その場合、ベノン側の “憎しみの器” はケイオス・バートランドという存在、アルヴィス側の “憎しみの器” はファフナー(マークニヒト)ということになる。ベノンとアルヴィスの両方に “憎しみの器” とが存在するになり、こそうしはいずれケイオス・バートランドと対峙することになるのではないだろうか。
・近藤衛一郎、貴志シャオ
キャストに『THE BEYOND』3話で名前が出ていた近藤衛一郎と貴志シャオの名があるので、この二人とこそうしが再会する場面があった場合、こそうしが時の流れの違う世界で過ごしたことが一目瞭然となるはずである。こそうしは2歳の時、偽りの竜宮島に連れされられ、14歳になった時、海神島に帰ってきた。しかし、こそうしが連れ去られてから海神島では3年しか経っていなかった。こそうしは浦島太郎とは逆の経験をしたということになる。