「月刊少年シリウス」2016年11月号

 一期7話AパートとBパート前にノベライズのエピソードを流れに合わせて改変したものを追加して、一騎の心の内面と一騎と甲洋の心のすれ違いを描き出していた。コミカライズに描かれた一騎なら、ドラマCD『NO WHERE』での総士の言葉「もし、羽佐間や春日井君がしたことを僕が肯定したら、一騎は同じことをする」につながる。

 コミカライズを読むとアニメで描写が足りなかったものよくわかる。足りなかったものは一騎と総士の関係、一騎と甲洋の関係、一騎の翔子への思い。翔子と真矢の一騎への恋心が描かれていたことを考えると、一騎がまわりの人間に対してどう思っているのかという部分の描写が圧倒的に足りなかった。

 

 一期の本放送を見ていた時、一騎がよくわからないキャラだったことを思い出した。14話から見始めたということを考えるとやむなしか。一期のドラマCDはサントラ付属も含め4枚リリースされているが、発売日は以下の通り。

2004年10月27日:蒼穹のファフナーBGM&ドラマI(NO WHERE収録)
2005年02月23日:蒼穹のファフナーBGM&ドラマII(NOW HERE収録)
2005年10月26日:STAND BY ME
2006年01月12日:GONE/ARRIVE

 一期放映中にリリースされたのは『NO WHERE』のみということになる。『GONE/ARRIVE』に至っては『RIGHT OF LEFT』の放映後(!)である。アニメを見て音楽が気に入ったので、サントラの1枚目は発売した直後に購入したものの、ドラマCDを聞いたのは20話の放送後。当時、9~10話は未見だったのでキャラクターの置かれている状況がわからず、内容を理解することはできなかった。