「週刊ファミ通」2005年2月18日号

 『週刊ファミ通 2005年2月18日号』にPSPのゲーム『蒼穹のファフナー』(2005年1月27日発売)のシナリオを担当した山野辺一記のインタビューが掲載されています。

 

 山野辺一記のTVシリーズ放送終了後の唯一のインタビューになります。個人的に目を引いたのは以下の一文。

「『蒼穹のファフナー』は、XEBEC(アニメ制作会社)さんが『宇宙のステルヴィア』に続いて育てたいと考えている作品」

 企画当初からシリーズ化をもくろんでいたことが判明。その結果、『RIGHT OF LEFT』制作の話が出たのはTVシリーズの最終回のアフレコ後の打ち上げだったにもかかわらず(※1)、その後すぐに制作が決まったことも納得しました。

「実はこの企画、TVシリーズ放送中に持ち上がっていたんですよ。ただ『番外編を作ろう』という話だったんです」

「最終話を脱稿した時にはもう『ROL』の仕事が決まっていたという(笑)」
『江戸川橋瓦版 第00026号(2005年10月11日発行)』

 もっとも『RIGHT OF LEFT』の放映(2005年12月)から『HEAVEN AND EARTH』(2010年12月公開)までに5年かかっていますが、能戸総監督のインタビューからそれは意図的なものであることがわかります。

劇場版まで時間がかかったとは個人的に思っていなくて、どうしても寝かす時期が必要だと感じました。
『グレートメカニック DX18』(2011年)

 能戸総監督によるとファフナーを再起動したのは2007年(※2)ですが、『HEAVEN AND EARTH』の制作が発表されたのは2009年12月。『RIGHT OF LEFT』の放送から4年経過していました。放映開始から5周年となる2009年はパチンコ化、CD-BOX、DVD-BOXのリリース等の動きがありましたが、この頃、コンテンツとしては完全に終了したと思っていました。

 

 「『蒼穹のファフナー』の魅力とは何ですか?」という質問に対して、「”生きる”という言葉の大切さ」という言葉、そして物語を「旅」と表現していることに対して違和感を感じました。

 

※1 『蒼穹のファフナー Bru-ray BOX』のブックレットに掲載されている『INTERVIEW「蒼穹のファフナー」スタッフ座談会』で『RIGHT OF LEFT』の制作の経緯が明かされている。

※2 『グレートメカニック DX18』(2011年)の能戸総監督のインタビューから引用。おそらく能戸隆が総監督を務めた『ヒロイック・エイジ』(2007年4月~9月)の放映終了後、『HEAVEN AND EARTH』に着手したということになるのだろう。

 


P.S. 掲載号がわからなかったので、国会図書館で調べました。国会図書館の蔵書は合本されているので、ノド側の文字が読みにくいのが難点。