『THE BEYOND』を6話まで見た後に一期を見直した感想です。『THE BEYOND』6話までのネタバレが含まれています。今回、未公開にした記事は『THE BEYOND』全12話先行上映後に公開します。
●第8話「平和を夢見て」
・自分自身への言葉
ファフナーに乗った時の言葉の中に里奈の本当の姿を見ることができる。
里奈「芹、鏑木、返事してよ。
やだ、助けて、剣司先輩」
『EXODUS』7話
しっかり者というイメージはどこにもない。常に誰かがそばにいないと不安で仕方ないという感じである。
里奈「死んでいい人間がどこにいるの。
誰が決めるの。
ふざけんなっつうの。
あたしたちは互いに守り合って、みんなで生き残るの」
『EXODUS』8話
そのため、彗に言ったこの言葉は里奈が自分に言い聞かせているように聞こえる。
●第9話「英雄二人」
・パイロットの救出
真矢がコックピットを開けて同化されたアイを救出するシーンは一期9話、咲良が同化された甲洋を救出するシーンをひっくり返したものだった。
一期 | EXODUS | ||
救出する人 | 咲良 | 真矢 | |
救出される人 | 甲洋 | アイ | |
成否 | 成功 | 失敗 | |
状況 | 一騎が去った後 | 一騎が来る前 | |
一騎が救出した |
咲良「フィアのコックピット、回収したわ」
一期9話
真矢「一騎君、ごめんね。
あたしじゃ守れなくて、ごめんね」
『EXODUS』9話
甲洋を助けることのできた咲良は自信がついたが、自分の力では助けることができなかった真矢は、自分の無力感に打ちのめされてしまった。
●第10話「希望の地へ」
・里奈と暉
暉「これじゃあ、敵を憎むなんて当然だ」
『EXODUS』10話
里奈は思ったことを言葉にできないが、暉は思ったことをその場で言葉にすることができる。
・アショーカに与えられた命
エメリー「あなたが弓子の命を願ったように」
『EXODUS』26話
美羽がアショーカに願ったことで命を得た弓子はフェストゥム(グレゴリ型)の存在に気がついた。
この時、近くにはエメリー、美羽、真矢がいたが、誰一人としてグレゴリ型の存在には気がついていない。
・弓子と一騎
真矢「なんか食べた?
食べる物持ってこようか」
弓子「いいの、今は必要ないから」
『EXODUS』10話
一騎「久しぶりに食べることを思い出したい」
『THE BEYOND』4話
美羽が望んだことで命を与えられた弓子と命が尽きる寸前、竜宮島ミールの祝福を受け、生と死の循環を超える命を与えられた一騎はフェストゥムのように食べる必要がなくなってしまった。
真矢「お姉ちゃん、ずっと寝てないでしょ」
『EXODUS』10話
甲洋「一騎、眠りに入ったのか」
『THE BEYOND』3話
弓子は睡眠が不要になったが、一騎は戦いの痛みを引き受けると眠り続ける。
●第11話「変貌」
・総士と剣司
剣司は自分の体のことよりパイロットのことを心配したため、咲良に注意されていた。
剣司「心配なのは元気な方だ。
同化現象は自覚できない。
あいつらをよく見てやってくれ」
咲良「ったく、少しは自分の心配しな」
『EXODUS』11話
総士は自分の体の話になると話を逸してしまうが、総士に注意する人はいない。
剣司「ひどい同化現象だ。
普通は動けねえよ」
総士「助けがなければ危なかった。
感謝する」
剣司「なに言って」
総士「御門さんに作ってもらったのか」
『EXODUS』22話
総士は自分の体のことを聞かれた時、一騎にだけは話を逸すことなく素直に答えていた。
一騎「左目は大丈夫なのか」
総士「お前と同じだ。
一度失われ、戻った。」
『EXODUS』6話
・彗と里奈、零央と美三香
ファフナーに乗らない状態でSDPが発現した時、無意識のうちに彗と零央が里奈と美三香を助けようとしたが、その状況は正反対だった。
彗と里奈 | 零央と美三香 | ||
危機 | 里奈が風呂で溺れそうになる | 美三香がフィールドに閉じ込められる | |
救出方法 | 彗が里奈を引き寄せる | 零央がフィールドの中に空間跳躍した | |
女性の反応 | うわー、見んな | 零央ちゃん切ってよ |
・竜宮島の中と外
彗「この島って本当に平和なんですね」
『EXODUS』11話
彗のこの台詞を引き継ぐかのように、12話のサブタイトルは「戦場の子供たち」である。
●第12話「戦場の子供たち」
・真矢の物語
真矢「なにあれ」
アイ「敵の大規模攻撃の跡よ。
古いものだから、今は安心していいと思う」
真矢「あんなふうに町や国が消えたんだ」
『EXODUS』12話
総士は物語開始前に、一騎は一期で竜宮島の外の世界を見ているため、『EXODUS』の島外派遣組の主人公は初めて竜宮島の外の世界を見る真矢ということになる。真矢はこれまで自分の感情を優先するあまり、冷静な判断を下すことができなかったが、この後、自分の感情を優先して行動すると死が目の前にある世界で厳しい判断を迫られることになる。
●第14話「夜明けの行進」
・感情
キャンプ間を移動中、悪天候に乗じてフェストゥムが攻撃してきた。部隊も民間人も全滅。隊長はフェンリルを起動して、アビエイターに突進するも、フェンリルはキャンセルされ、機体は地面に墜落。アビエイターは地面に墜落した機体を踏み潰した。
隊長「心を読むなら、貴様らへの怒りを思い知れ」
『EXODUS』12話
『EXODUS』の時、フェストゥムは人間の心をある一つの感情で満たしてから殺害していたが、『THE BEYOND』でベノンは人間からある一つの感情を抽出してソルダード化した兵士を作り出すようになっていた。
・敵ととも進む
総士「こうして見えない敵とともに、僕らは進んだ」
『EXODUS』14話
カマル「アザゼル型を撃破後、シュリーナガルを放棄。
市民数万とともにこちらに侵攻中だ」
ダスティン「敵ごと来るのでは」
カマル「2500キロ以上も移動するのだ。
敵と遭遇する可能性は高い」
『EXODUS』14話
「敵と遭遇する」するのではなく「敵ごと来る」というダスティンの言った言葉が正しかったということになる。
もっともナレイン将軍も手をこまぬいているわけではなく、ダッカに到着する前についてくるフェストゥムを撃退しようとしていた。
・帰る場所
総士「帰る場所、それが僕たちの求めるものだったのだろう。
どこかにある希望と平和の場所へ、2万人が帰り道をたどった」
『EXODUS』14話
竜宮島の人々には帰る場所があったため、人類軍に殺された広登の魂は竜宮島に帰っていった。
しかし、故郷を放棄したシュリーナガルの住民には帰る場所がなく、ダッカに至る旅路の途中で亡くなった人は名のない土地に葬られた。