『EXODUS』放送終了後に描かれた版権絵から一騎とこそうしの関係を読み取ってみた。

　『EXODUS』26話のラストで一騎とこそうしが浜辺を歩く姿が描かれたが、この時、一騎とこそうしは手をつないでいた。

　『THE BEYOND』1話以前に海神島で暮らしていた時の一騎とこそうしを描いた版権絵では肩車（2017年カレンダー）、横並び（『EXODUS』BD-BOX箱絵）、抱っこ（平井久司画集表紙）、おんぶ（『THE BEYOND』第1〜3話ムビチケカード特典）が描かれた。

　『EXODUS』26話のラストと一騎と幼いこそうしが描かれたの版権絵ではすべて二人がくっついていることから、こそうしは生まれてから一騎と一心同体の状態だった。

　14歳のこそうしが描かれた版権絵の構図は一変した。『THE BEYOND』ティザービジュアル、『THE BEYOND』第1〜3話キービジュアル、『THE BEYOND』第4〜6話ムビチケカード特典ではすべて親である総士か一騎がこそうしの後ろに立ち、子どもを見守るという構図になっている。

　こそうしが自我を獲得したことで、親子が分離し、別個の存在になったことが表現されていた。一騎は子どもを庇護する親という立場であるため、一騎はこそうしの横に立つことはできない。『THE BEYOND』第4〜6話のキービジュアルでこそうしの横に立っているのは真矢と美羽である。

　『EXODUS』で最終的に一騎と総士がたどり着いた場所が『DEAD OR ALIVE』のジャケットで描かれた “別離” だったことを考えると、最終的にこそうしと一騎はたどり着く場所は相手を信じて背中を任せられる関係、『THE BEYOND』ジャケットで描かれた “背中合わせ” ということになる。

　一騎がこそうしを育てるとあまりも仲が良すぎて、永遠に親子分離できないような気がするので、一騎とこそうしの別離という出来事は必要不可欠だったのかもしれません。

P.S.　幼いこそうしと一騎が一緒に暮らしていた頃の様子はアニメでほとんど描かれず、版権絵で補完という形をとっているだけに、『EXODUS』BD-BOX以外のアイテムが入手困難なのは残念。