「蒼穹のファフナー EXODUS」を見直した感想(BS11)

 2020年10月2日からBS11で再放送されていた『EXODUS』1話~10話を見た時の感想をまとめました。『THE BEYOND』第7~9話を見た後、『EXODUS』を見る視点が変わってしまったため、続きはありません。

 

・乙姫と新しいコア

 芹は『HEAVEN AND EARTH』の時、相手の言葉を聞かないとその人の考えはわからないと考えるようになっていた。

   芹「ねえ、あの子達、絶対に何か言おうとしてた。
     どうしよう、気になって戦えないよ」
   芹「なんて言ってるか、やっとわかった」
   芹「痛い、助けて。痛い、助けて」
『HEAVEN AND EARTH』

 しかし、竜宮島のコアと接触したエメリーの言葉は芹が知っている乙姫と同一人物だとは思えなかったため、芹はエメリーの言葉を信じることができなかった。

エメリー「これで戦えるよ。
     もっとたくさんの人がずっと長い間戦えるよ」
  美羽「エメリー?」
   芹「嘘。
     乙姫ちゃんはそんなことを望んでない、そんなこと」
『EXODUS』3話

 

・総士とマークニヒト

 総士は人間のやり方(心臓を引きずり出す)でマークニヒトを消そう(解体しよう)とした。

総士「今、お前の心臓を、引きずり出す」
『EXODUS』4話

 一方、マークニヒトはフェストゥムのやり方(同化)で総士を消そうとした。

 総士とマークニヒトの相手を消すという行為から、総士が人間、マークニヒトがフェストゥムであることが表現されている。

 

・人との距離

 咲良は一期18話で人の輪に入りにくそうにしているカノンに声を掛け、一期20話では大人の側にいる総士に声を掛けた。

咲良「ほら、あんたも入りなよ」
一期18話

咲良「総士、あんたもこっちにきな」
一期20話

 『EXODUS』で咲良は上の空で新人パイロットの話を話聞く一騎を新人パイロットの前に引きずり出した。

咲良「あんたも来んのよ、一騎」
『EXODUS』3話

 一騎に対する咲良の行動から、一騎は自分の寿命を告知された後、総士以外の同級生からも距離を取っていたのではないだろうか。喫茶楽園で昼食を食べた後の会計時、剣司も一騎に声を掛けていた。

剣司「次の検査、来週な、忘れんなよ」
一騎「ああ」
剣司「俺たちの成人式もな。
   準備手伝えよ」
一騎「うん。いつもありがとな、剣司」
『EXODUS』1話

 

・同化

澄美「新パイロット第一候補、水鏡美三香。
   フィジカルポテンシャル特Aダブルプラス。
   同化現象の耐久値もトップです」
『EXODUS』4話

 竜宮島がパイロットの命を守り(※1)、その後、エインヘリヤル・モデルにコンバージョンすることで同化現象を抑制していた(※2)にもかかわらず、同化現象の耐久値がトップクラスの美三香は第三次蒼弓作戦で体が同化され、心だけの存在になった。このことからウォーカーが作り出した竜宮島を同化するためのフェストゥムの力がとてつもなく大きかったということになる。

 

・本音

真矢「なんで、一騎君を止めなかったの」
総士「一騎を乗せたことで、言い訳はしない」
『EXODUS』10話

 真矢は総士には本音を言えるが、一騎には本音を言えない。この後の一騎と真矢の関係を考えると、ターニングポイントはここだったんじゃないだろうか。真矢はここで一騎に「ファフナーに乗ってほしくなかった」という本音をぶつければ、別の未来があったような気がしてならない。

 

・ミツヒロ・バートランド

  史彦「人類軍のバートランドの名を持つ少年、
     様子はどうですか」
  千鶴「とても真剣で使命に燃えていて、
     怖いくらい似ています、若い頃のあの人に」
『EXODUS』4話

 千鶴によると、ミツヒロ・バートランドによく似ているという。

ミツヒロ「なんてことを」
『EXODUS』7話

ミツヒロ「殺す、殺してやる」
『EXODUS』9話

 ミツヒロのシュリーナガルでの戦闘時の台詞を聞いていると、ミツヒロ・バートランドは正義感の強さと敵に対する殺意の強さが仇になったのではないだろうか。

 

 

※1 『EXODUS』12話の織姫の台詞を参照

織姫「島が彼らの命を守っているから」

※2 エインヘリヤル・モデルの特徴は以下のように説明されている。

イアン「エインヘリヤル・モデル。
    カノン式アクセラレータの導入により、機体の性能とSDPを増幅。
    且つ同化現象を抑制
『EXODUS』19話