【物語の読み方】否定と肯定

 『蒼穹のファフナー』を見る視点が変化する過程をまとめました。

 

1.傍観者の視点で物語を見る

 最初は物語を傍観者の視点で見ることになります。この視点では登場人物の行動を知ることはできますが、登場人物の考えと感情を知ることはできません。そのため、理解できない登場人物の行動を否定してしまいます。

 

2.当事者の視点で物語を見る

 当事者の視点、つまり物語の登場人物の視点で物語を見ると、登場人物の行動に加え、考えと感情を知ることができます。物語の終わりまでの登場人物の考えと感情を知った時が、物語を理解し終った時です。その後、時間とともに登場人物の視点で見た時に自分が感じた感情は抜け落ち、登場人物の行動と考えだけが残ります。 

 

3.傍観者の視点で物語を見る

 登場人物の行動と考えを理解した後に物語を見ると、傍観者の視点に物語を見ることになります。しかし、最初に物語を見た時とは異なり、登場人物の行動と考えを理解しているため、物語の中で起こった出来事をすべて肯定した状態になります。

史彦「積極的な自己否定の先にあるのは、絶対的な肯定だ
   いつか一騎と君がそこにたどり着けることを願っている」
一期12話

 私はこの言葉の意味を理解した時、物語が終わりました。