「蒼穹のファフナー THE BEYOND」第10~12話の感想 Part12

 『THE BEYOND』10~12話の先行上映時、物語を客観的な視点から見た感想です。やっと文字にすることができました。

 

 総士のいるところが一騎のいる場所だった。それ故、マリスがこそうしを連れ去った後、一騎はこそうしを探し始めた。3年後、一騎はこそうしを見つけ、海神島に連れ帰った。しかし、こそうしは総士とは別の人格を持つ人物であり、一騎の知っている総士ではなかった。

 『EXODUS』26話で総士がいなくなった後、誰も総士の灯籠を流さなかったので、総士は成仏できず、亡霊になってこの世をさまよっていた。フェストゥムとの戦いが終わった後、こそうしの望みをかなえるという形で、一騎が総士の灯籠を流した時、総士はあの世に行った。

 総士はもうこの世にいない。時間が一騎の心の中にある “総士との思い出” を “総士がいた記憶” に変える。総士のいない竜宮島は一騎のいる場所ではない。一騎は「命の使い道」を探すために、甲洋と一緒に竜宮島を旅立った。

 一騎は “総士との思い出” を “総士がいた記憶” にした後、竜宮島に帰ってくる。しかし、私たちは一騎の心の中を見ることができないので、一騎がどのようにして総士がいないという事実を受け入れ、消化したのかを知ることはできない。