Another Lugh's Chain

2022年6月30日

真矢

 真矢の視点から『THE BEYOND』を見て、物語を終わらせました。『THE BEYOND』12話、喫茶楽園での私=真矢の心境は以下のとおりです。

一騎くんは皆城くんがいる時は一緒にいてくれるけど、皆城くんがいない時は一緒にいてくれない。一騎くんのことは好きだけど、諦めよう。さよなら。

 私=真矢は一騎との別れを選んだので、物語は終わってしまいました。


2022年6月30日

一騎、総士、真矢

 「総士と一騎」、「総士と真矢」に続き、「真矢と一騎」を書いたことで、私の中でこの3人の物語は完全に終わりました。


2022年6月29日

 総士を理解するルートでゴールにたどり着いてから1年、一騎を理解するルートの "鍵" を手に入れました。つまり、私にとっての『ファフナー』の最終的なゴールは「一騎を理解するルートの "鍵" を手に入れ、扉を見つけること」だったのです。


2022年6月28日

境界戦機

 「冲方丁が参加しなかった『ファフナー』」を知るために『境界戦機』を見ていたのですが、一期6話がああいう構成になった理由がわかったので満足です。


2022年6月27日

「EXODUS」10巻

 『EXODUS』は『アニメージュ』2015年3月号に掲載された冲方丁のインタビューで、物語に対して先入観を持ってしまったので、『EXODUS』10巻の特典CDの座談会(ゲスト:冲方丁)は封印しました。やっと作品を理解し終わったという確信が持てたので、特典CDを聞いたのですが、先入観を持ってしまいそうな発言があったので、発売時に聞かないという選択は正解でした。

 『EXODUS』はネットの集合知、つまりみんなで伏線を解いてもらうことを前提にした作りだったのに対して、『THE BEYOND』は一人で伏線を解く作りになっていると感じました。


2022年6月26日

対話

 私が『ファフナー』でやっていたことは作品の考えを察することではなく、作品にあなたが私に伝えたいものはなんですかと問いかけて、作品と対話することでした。ブログの中では「考察」という言葉の使い方に気をつけました。


2022年6月25日

一晩経って

 一晩経った感想は「『THE BEYOND』の一騎の考えを理解して、一騎の感情を体験した時、『THE BEYOND』が、ひいては『蒼穹のファフナー』が終わるんだなあ」でした。理解した順番がバラバラなので、物語の終わりに達したという余韻はまったくありません。


2022年6月24日

相互理解

 『THE BEYOND』11、12話で一騎の心の中にある言葉を言語化し、一つ一つ確認していき、最後まで納得できる答えが見つからなかったシーンの答えが見つかりました。その結果、2021年7月4日と同じ気持ちになったので、一騎の視点から見た『蒼穹のファフナー』が完全に終わりました。フェストゥム(総士)と人間(一騎)の視点から物語を見て理解した時、『蒼穹のファフナー』という物語は完全に終わるのです。


2022年6月23日

国語

 『THE BEYOND』の途中でなぜか国語教育の問題(2022年度から始まる国語の学習指導要領をめぐって論争になっていた)に足を突っ込んでしまい、「おのれ、冲方」になってしまいました。国語で教えている文章の読み方では、『ファフナー』を理解することができないので、どうすれば理解できるようになるのかということについて考えています。


2022年6月22日

総士と真矢

 『EXODUS』と『THE BEYOND』で描かれた総士と真矢のまとめを書いて、終わりにしました。一騎が総士の灯籠を流して弔ったので、今後、真矢は総士の声は聞くことはないでしょう。


2022年6月21日

「THE BEYOND」を理解する

 『THE BEYOND』を理解するために必要な力である「論理的に物語を読む方法」について考えているのですが、国語で教えている「登場人物の感情を推測し、それが正しいと思うこと」をやめることなんだろうなあ。要は空気を読むのをやめるってことです。


2022年6月20日

第四の壁

 真矢は一騎から差し出される手は取れることができるが、自分から一騎の手を取ることはできない。真矢は物語の中にいる視聴者なので、一騎と真矢の間には第四の壁があるように見えてしまう。


2022年6月19日

落とし所

 一騎の物語としての『THE BEYOND』の落とし所はこんなところかな。

こそうしがいなくなったフロロ(乙姫)を思い出にしたように、一騎もいつかこの世を去った総士を思い出にするのだろう。一騎は総士を思い出にした後、命の使い道を見つけた時、総士と再会することができるのだろう。

 これで納得できる人はここでおしまい。これで納得できない人は、一騎と同じようにフェストゥムになって真実を探しましょう、といったところ。『ファフナー』は要所要所で分岐点が設けられているので、好きなところで作品から降りることができます。


2022年6月19日

 一騎が考えていることを理解するのが一番難しかったシーンは、『THE BEYOND』11話、竜宮島で一騎がこそうしの前に立ちはだかった時、でした。このシーンで一騎が考えていることを理解した瞬間、一騎の物語としての『THE BEYOND』が終わった、と感じました。


2022年6月18日

一騎の物語

 ブログにこの記事を書いてしまったので、一騎の物語としての『THE BEYOND』が終わりました。この記事を公開する予定はありません。


2022年6月17日

二次創作

 二次創作は物語の受け取った人が「(登場人物の考えていることは関係なく)自分の願望を実現するもの」なので、「登場人物の考えを理解する物語」である『ファフナー』とは相性が悪い。一騎の考えを理解しないと、一騎の物語としての『THE BEYOND』が見えないという作りになっているので、一旦、二次創作をやめない限り、一騎の考えを理解することはできないのかもしれません。


2022年6月16日

テーマ

 『THE BEYOND』を読み解いていくと、最後に『THE BEYOND』のテーマの言葉が浮かび上がるというすごい作りになっていました。しかし、この言葉は物語を理解した人にしか見えないので、ネタバレなしで脚本の構造について語ることはできない。


2022年6月15日

言語外現実(レアリア)

 言語外現実(レアリア)と言って思い出すのは、Virginia Hanlon Grohl『From Cradle to Stage: Stories from the Mothers Who Rocked and Raised Rock Stars』に掲載された Mary Weinrib のインタビューです。非常に短いインタビューなので、Mary Weinrib がポーランドとドイツで生きていた1925年~1946年の背景はまったく描かれていません。理解できない部分があったので、1925年~1946年にポーランドとドイツで生きたユダヤ人が置かれていた状況について調べました。ネットで第二次世界大戦前後に東欧に住んでいたユダヤ人についての資料(英語)が充実していたので、助かりました。

 言語外現実(レアリア)を理解するには、英語で全く知らない場所、もしくは時代についての文章を読み、その内容を理解するということをやってみるのがいいと思います。


2022年6月14日

経験する

 「経験する」は一期10話の一騎の島出を使ってさらっと書いてしまいましたが、『ファフナー』の理解する時に一番の重要なのは、登場人物と同じ経験をすること。私が『ファフナー』を理解した理由の一つに「物語の根幹にあたる部分の経験をしている」というのがあります。『THE BEYOND』で理解できない言動や行動があった場合、そこに至るまでの出来事が自分が過去に経験をしたことのあるものだった時は、その時に考えたことややったことを思い出すと、すんなりと理解できました。


2022年6月14日

物語を見る視点 Part2

 【物語の読み方】はこれで一旦終了。もう文字で伝えられることはありません。この先があるとすれば、『ファフナー』の真実の姿を見たい人と直接、話すことになります。


2022年6月13日

一騎が考えていること

 6月に入ってから『THE BEYOND』12話の一騎が出ている場面で、一騎が考えていることを言葉にするということをしていました。全ての答えを書き終わった時、「『THE BEYOND』は一騎にとってどういう物語だったのか?」という問いに対する答えを得ることができました。

 このシーンで一騎が考えていることを言葉にする必要があるため、こそうしの最後の台詞を口パクにしたことにより、問題の難易度が上がってしまった。


2022年6月12日

Running Up That Hill (A Deal With God)

 Netflixのドラマ『ストレンジャー・シングス』シーズン4の影響で、ケイト・ブッシュの "Running Up That Hill (A Deal With God)" がリバイバルヒットしていますが、この曲の歌詞が『THE BEYOND』を理解するヒントになっていたことを思い出しました。


2022年6月11日

初見の感想

 『THE BEYOND』12話のラストシーンの分析が終わり、初見の感想を推測することができるようになりました。一騎が総士の灯籠を流した部分が引っかかるように作ってあるので、初見の感想は「一騎は総士がいないことを受け入れたとは思えない。一騎は竜宮島にいる理由を失ったので、甲洋と一緒に旅に出てしまった」になりそうです。


2022年6月10日

絵コンテ

 『THE BEYOND』12話ラスト、こそうしが一騎と甲洋が旅立った空をずっと見ているシーンの分析終了。あまりにも情報量が多いので、絵コンテの状態にして分析しました。

 これで『THE BEYOND』12話ラストシーンの分析が終わったわけですが、誰がこのシーンの絵コンテを描いたんだろう。一騎と甲洋が旅立つシーンをあれと重ねるというのは、凄いアイデアだ。


2022年6月9日

失う

 『EXODUS』から『THE BEYOND』まで3年5ヶ月という時間があり、その間に『EXODUS』終了時点での疑問点を大方片付けてしまった結果、偶発的な出来事もあり、『THE BEYOND』は4話以降、初見の視点を失ってしまった。


2022年6月8日

一気見

 完結した後に『ファフナー』を一気見したら、今とは全く違う感想になるんだろうなあ。『EXODUS』を見終わった後、消化不良な部分があったとしても、すぐに『THE BEYOND』を見られるので、深く考えることなく最後まで見て、終わりだと思います。


2022年6月7日

論理

 水王舎の公式オンラインストアで出口汪『出口式 はじめての論理国語』で「論理とはなにか」が立ち読みできるようになっていた。私は「論理とはなにか」に書いてある「イコールの関係」、「対立関係」、「因果関係」を使って、『EXODUS』を理解していきました。『THE BEYOND』では、これに加えて論理的推論(演繹、帰納、アブダクション)を使い、作品では描かれていない部分を明らかにしていきました。


2022年6月7日

THE FOLLOWER2

問:『THE FOLLOWER2』で総士と真矢は父と話した後、父を否定したが、一騎は母と話すだけだった。『THE BEYOND』を最後まで見ても、一騎は父を否定しなかった。なぜなのか?

 やっとこの問いに対する答えが見つかった。この答えにつながる点は持っていたけど、なかなか一騎とつながる線を引くことができなかった。


2022年6月6日

物語を見る視点 Part1

 『ファフナー』の物語の構造を分析する際、水樹和佳子『イティハーサ』を参考にしているのですが、『イティハーサ』に比べると『ファフナー』の物語構造は見えにくいです。一般的に一騎と一緒に旅立つのは総士になるのですが、総士はいなくなってしまったので、一騎は甲洋と一緒に旅立つことになりました。この部分を読み解くのに、それなりの時間を要しました。


2022年6月5日

口パク

 『THE BEYOND』12話、一騎がこそうしの言葉(口パク)を聞いた後、一騎の頭の中に浮かんだ言葉がわかりました。こそうしと一騎の言葉を組み合わせることで、こそうしがアバドンとマークアレスが飛び去った空を一人で見ている時に考えていることがわかりました。ラストシーンにはこんな意味が隠されていたのか。


2022年6月4日

出処と意味

 3週間ほど前から『THE BEYOND』12話、喫茶楽園前での一騎と真矢の会話を分析しています。初見時に意表を突かれたこの言葉の出処と意味を知った時、『THE BEYOND』が終わるんだなあ。

一騎「遠見、一緒に来るか」
『THE BEYOND』12話


2022年6月3日

一騎の考え

 『THE BEYOND』12話で一騎が出ているシーンで、一騎が考えていることをすべて言語化しました。やっぱり外から一騎を見ているだけでは、一騎が何を考えているのか全くわからないんだなあ。


2022年6月2日

彷徨う

 『THE BEYOND』4~6話を見た後は、ゴールを求めて世界をさまよっていました。『THE BEYOND』10~12話を見た後は、出口を求めて迷宮をさまよっていました。どっちも精神的にしんどかったです。


2022年6月1日

旅立ち

 『THE BEYOND』12話ラストの一騎と甲洋の旅立ちからラストまでの演出を分析したところ、あるアニメの旅立ちのシーンと同じ流れになっていました。これでラストシーンの意味がはっきりしました。