Another Lugh's Chain 2020年1月

Another Lugh's Chain

2020年4月30日

第弐拾伍話

　『新世紀エヴァンゲリオン』第弐拾伍話、冒頭の「存在理由、レゾンデートル」という文字を見た瞬間、マークレゾンを思い出した。レゾンのネーミングの出自はここか！

2020年4月29日

「EXODUS」21話の総士

　『EXODUS』21話、一騎と真矢が話しているところを、岩陰から見ている時の総士の立場はハンス・ザックス（ワーグナー／楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』）でありマルシャリン（R・シュトラウス／楽劇『ばらの騎士』）だったのか。ハンス・ザックスは男やもめでマルシャリンは既婚者。

2020年4月29日

伝説巨神イデオン発動篇

　『伝説巨神イデオン発動篇』でシェリルがソロシップの甲板でルウを抱き上げて、イデに問いかけるシーンを見た時、『HEAVEN AND EARTH』で美羽が母、弓子と一緒にRボートの甲板に立って、ボレアリオス・ミールと対話する場面を思い出し、その瞬間、「娘をアルヴィスに利用されたくない」という弓子の気持ちを理解してしまった。『伝説巨神イデオン』と『ファフナー』を比較すると、ルウ＝美羽、メシア＝こそうしと見ることもできる。

2020年4月28日

ネタバレ対策

　『EXODUS』では1話冒頭、総士の残した言葉という形でラストを明かすという形を取ったが、『THE BEYOND』ではその先の「ネタバレを見ただけでは、意味がわからない」というところまで行った。

　たとえば「『EXODUS』の最後で総士は生まれ変わって子どもになった。名前は皆城総士で一騎と親子になった」とネタバレされても、「なんでそうなった」と謎が深まる一方である。『THE BEYOND』6話まで見ても、その謎は解けていない。『THE BEYOND』を最後まで見て、作品を理解した時、その理由がわかる構造になっているはずである。

2020年4月27日

北米版BD

　2020年7月14日、『一期＆HEAVEN AND EARTH』の北米版BDがEssentialsという廉価版シリーズで再販される予定。BD＋デジタルストリーミング権利（北米のみ）付き。5年に1回くらいのペースで再販しているということは、地味に売れているんですかね。amazon.comのprime videoでは一期と『HEAVEN AND EARTH』が配信されていて、レンタルだけではなく購入も可能（北米のみ）になっています。

2020年4月27日

人が見えない

　こそうしは妹、乙姫が殺された時に泣いていたが、総士は家族、友人がいなくなった時、一切泣いていないことに気がついて書いた記事。書いているうちに頭がごちゃごちゃになったので、家＝home、house、人＝person、場所＝place と英語に翻訳して考えたらとわかりやすかった。

2020年4月27日

エヴァ殺し

　ネルフとヴィレ＝竜宮島と偽竜宮島、シンジ＝こそうしであることから、『THE BEYOND』の設定は『エヴァＱ』を下敷きにしていることが確定。さらにエヴァＱ＝偽竜宮島であることから、『THE BEYOND』は子（ファフナー）が親（エヴァ）の価値観を否定し、別の価値観を提示する物語ということになる。これが『THE BEYOND』先行上映開始前、中西Pが大月俊倫を意識した発言をしていた理由であり、『シン・エヴァ』の公開延期の発表と『THE BEYOND』第7～9話のキービジュアル公開が同日だった理由である。

2020年4月26日

ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Ｑ

　YouTubeで期間限定公開されている『ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Ｑ』を視聴。『EXODUS』と『THE BEYOND』を見た後だと、めちゃめちゃおもしろかった。公開時に買ったパンフを探そう。

2020年4月26日

幻の27話

　一期放送終了後、能戸総監督がインタビューで幻の27話について話していたが、幻の27話で描こうとしていたものがわかった。続編が作られなければ、それを知ることはできなかった。

2020年4月25日

心境

　今の心境はキールブロックで誰か来ないかなと待っている状態。しかし、『THE BEYOND』が終わらないと、誰も来ない。

　今日は YES の "Awaken"（邦題は「悟りの境地」）を繰り返し聞いていました。

2020年4月25日

答え合わせ

　数日前、なぜか2019年11月7日に書いたメモの内容が頭に浮かんだ。それは11月7日に出した結論に対する答え合わせが終わったことを意味していた。メモを読み返したところ、11月7日に出した結論の8割くらいは合っていて、残り2割は間違っていた。間違った理由は情報不足と作品の理解が足りなかったこと。

　この日のメモには「発狂」という文字があった。確かに『THE BEYOND』を3話までしか見ていない段階で、ここまでわかってしまったら正気ではいられない。

2020年4月25日

命題

　なぜ生まれ変わった総士の名前が皆城総士なのか。誰が名付けたのか。

　作品を理解した時、この問いに対する答えが得られる。

2020年4月24日

FAQ

Ｑ：なぜ『THE BEYOND』が終わる前に作品のテーマを理解してしまったのですか？

Ａ：中学生の時から西洋の文学（ギリシア悲劇～現代）、神話、歴史、哲学、宗教の本を読み、クラシック（特にオペラと宗教音楽）を聞いていたから。あと、冲方丁が帰国子女であることと冲方丁の小説『光圀伝』がヒントになりました。

2020年4月23日

ニヒト

　キービジュアルに描かれた新型ファフナーはアキレスじゃなくて、ニヒトじゃないかな。総士と同じように、ニヒトも存在と無の地平線を越えて無へ行って帰って来た時、生まれ変わる。こそうしの幼くてかわいい見た目に反して機体はゴツい。

2020年4月23日

真実

　それが2019年11月7日に見たものの正体でした。

　つまり乙姫を殺されたこそうしと同じ精神状態で、『THE BEYOND』第4～6話の先行上映日を迎えたということになります。

11月08日：	『THE BEYOND』第4～6話を視聴。
11月12日：	『THE BEYOND』第7～9話のキービジュアルが見えた。
11月13日：	キービジュアルの中央の線の意味を理解。
11月16日：	理解したことを文章にまとめた瞬間、存在と無の地平線を越えた。

　存在と無の地平線を越えた瞬間、口から出た言葉は「やっちゃった」。存在と無の地平線を越えはしたものの、知識が足りず（笑）、以後5ヶ月以上、無の世界を放浪。今日、究極の力を見つけてこの世に帰還しました。今の私の心境はキービジュアルのこそうしそのもの。

2020年4月22日

親と子

　キービジュアルの操はOPや『THE BEYOND』第4～6話のPVと比較すると、どう見ても小柄。キービジュアルの操は、生まれ変わった後のボレアリオス・ミールのコアじゃないだろうか。こそうしはボレアリオス・ミールの死と誕生を通じて、親と子という関係を知り、左目に傷のある、もう一人の皆城総士が自分の親であることに気がつく。

2020年4月22日

違和感

　『THE BEYOND』に似ているという声がある『ヱヴァンゲリヲン新劇場版：Ｑ』を見ようと思っていたのに、なぜか『THE BEYOND』2、3話を見直してしまった。『THE BEYOND』2話、家族で平和について語るシーンで感じた違和感を言葉にすると「うまく丸め込まれた」だ。

2020年4月22日

輪廻転生

　ギリシアにも輪廻転生の考えがあり、プラトンの『国家』と『パイドロス』に出てきます。今、読みたいのはアリストテレスの『ニコマコス倫理学』ですが、図書館が使えないので読めない。

2020年4月21日

腑に落ちない

　『THE BEYOND』2話、家族で平和について語るシーンと6話、操が美羽を食べたいと言うシーンは座りが悪く、腑に落ちない会話なのですが、その理由を説明することができませんでした。『THE BEYOND』2話は今、目の前で起こっていることを見ているうちに、その意味を理解してしまい、言葉で説明することができなくなってしまいました。同じ轍を踏むまいと『THE BEYOND』6話で感じた違和感を言葉で説明することに挑戦。結論には達しましたが、すごく難しかった。

2020年4月20日

違い

　キービジュアルの感想を書きました。ただし、公開するのは『THE BEYOND』全12話上映後になります。

　キービジュアルの中央の線を見ると、5ヶ月前の気持ちを思い出します。線の左側にいる三人と右側にいる一人の違いは何なのか。当時、この問いに対する答えを探していました。

2020年4月19日

キービジュアルの感想

　『THE BEYOND』第7～9話のキービジュアルの感想をネタバレなしで書くことに成功！

2020年4月18日

法人特典

　公式サイトに『THE BEYOND』2巻のamazonの法人特典の画像が追加されていました。2巻はキンクリ堂、アニメイト、amazonで買う予定。

2020年4月18日

「THE BEYOND」8話

　『THE BEYOND』8話は2017年12月に公開されたPVを見た後、ネタを割りすぎていると感じて非公開にした内容だと思う。あれを映像で見たら泣きます。

　『THE BEYOND』はこれまで2、5話でこそうしが泣く回になっていることから、3話で序破急、3話ごとに起承転結という形で構成しているのだと思います。

2020年4月17日

キービジュアル

　『THE BEYOND』第7、8、9話のサブタイトルとキービジュアルが公開。後ろにいるのはザルヴァートル化したアキレスかな。物語の進度は予想通り。8話は号泣確定。

2020年4月17日

家族と故郷

　公開直前にタイトルを変えました（笑）。個人的にはマリスの立ち位置を確認するために書いたようなもの。この記事を書き終わった後、マリスの印象が変わり、したたかな野心家に変身。

2020年4月16日

未来への提言

　冲方丁は『EXODUS』と『THE BEYOND』を通して、311を経験して感じたことを、私たちに伝えようとしたのだと思います。コロナに間に合わなかったのが残念です。偽竜宮島は今の日本そのものであり、私たちは真矢にならなければ、生き残ることはできないのです。『THE BEYOND』が終わっていれば、「ファフナーを全部見て、『THE BEYOND』の真矢を理解しろ」って言えたんですけどね。

2020年4月15日

序章－蒼穹作戦－

　『THE BEYOND』のサントラの1曲目「序章－蒼穹作戦－」の1分24秒あたりからのメロディが Pat Metheny Group を彷彿とさせるのだが、久しぶりにこの曲を聞いたら、今年2月に Lyle Mays が亡くなったことを思い出してしまった。悲しい。

2020年4月14日

カノン

　昨年11月以降、カノンと同じように一人で『THE BEYOND』全12話が上映された未来に行って、結び目をほどいていたようなものでした。カノンと違うのはゴールが全くわからなかったこと。

2020年4月13日

究極BOX

　『究極BOX』のブックレットに掲載されているインタビューを読み返していたら、冲方丁が『ヨハネ福音書』の冒頭を引用していたので、うまく繋がってしまった。

　このインタビューはざっと目を通す程度に留めておいたのですが、話しすぎていると感じる部分が多々ありました。やはり作品が完結するまで、冲方丁をイベントに出しちゃいけない。昨年3月のイベントのチケットもハズレてよかった。当時、気持ちの整理がつかず、イベント参加者のレポートが読めなかったのですが、今となっては正しい態度でした。作品と向き合う時は作者の言葉も邪魔なので、『EXODUS』10巻のDVD/BDの座談会も未だに未聴。これは『THE BEYOND』全12話を見終わった後、聞こうと思っています。

2020年4月13日

最後に見た風景

　作品を理解するための情報が足りなかったので、制作側が想定しているルートとは別ルートで島に還りましたが、非常に美しいラストだったので満足しています。

2020年4月12日

正解ルート

　攻略完了したことで、制作側が想定しているルートが判明。その結果、最初に開けたのは、なんと最後の一つ手前の扉でした。しかも、それは一番最初に開けてはいけない扉。その結果、理解できないものが見えてしまい、頭の中はパニックになりました。

　自分の攻略ルートを文字にして見たら大爆笑。ひどい。想定されたルートとは違っていたけど、最後は島と一つになったので良しとします。

2020年4月11日

竜宮島

　最終目的地がわからないまま、道なき道を歩んでいましたが、本日、長い旅を終えて、竜宮島と一つになりました。制作スタッフも『THE BEYOND』6話の段階で、すべてを理解して島と一つになる人が出るとは思わなかったと思います。

2020年4月11日

マタイとヨハネ

　礒山雅『ヨハネ受難曲』を購入。この本が『ファフナー』の資料になるとは思いませんでした。

2020年4月10日

聖金曜日

　昔、復活祭（イースター）の時期、NHK FMでバイロイト音楽祭のワーグナーの舞台神聖祭典劇『パルジファル』を放送したことがあります。7月下旬～8月上旬に録音されたものが、翌年3月～4月にならないと聞けないので、個人的にはありがた迷惑だったのですが、欧米ではイースターに上演されるという文化を知るよい機会になりました。

　今年はあちこちのオペラハウスで『パルジファル』が無料配信されています。

2020年4月10日

謎の描き方

　一期前半の脚本を分析したことで生まれた記事。脚本家としての技量の違いがよくわかります。前にも書きましたが、『EXODUS』と『THE BEYOND』の謎は『THE BEYOND』全12話を見た後、作品を読み解けば、その理由がわかるように作られています。

2020年4月9日

最終結論への道

礒山雅『ヨハネ福音書』を読む
結論を書くが、その意味がわからない
参考資料Aを読む
参考資料Bを思い出す
参考資料C（漫画）を思い出す

　参考資料A、B、Cはすべて昔、読んだ本と漫画。参考資料Cは中学生の時、すごく印象に残った話。紙本は手放してしまいましたが、数年前、電子書籍で書い直しました。

2020年4月9日

「THE BEYOND」3話

　3話はこそうしの視点で見ることができたけど、感想は「悲しい」の一言。

2020年4月9日

神話の力

　もしかして、昨日到達した『ファフナー』の結論は冲方丁が解説を書いたジョーゼフ・キャンベル『神話の力』に書いてあるのだろうか。『神話の力』は未読で、私を『ファフナー』の結論へ導いたのは別の本です。

2020年4月9日

参考資料

　図書館が閉鎖される前、礒山雅『ヨハネ福音書』を読むための参考資料を1冊借りた。（ネタバレ防止のため、書名は伏せます）福音書は注釈付きでないと、意味がわからないということを学んだ本です。福音書の解説本で宗教色の薄いものとなると、聖書学の専門書を読むしかないというのが、一番の問題なんですよね。

2020年4月8日

「THE BEYOND」1、2話

　今回はこそうしの視点で見ようと思っていたのに、一騎の視点（！）で見てしまった。あれが正解だったということなんだろうけど、今回はこそうしの視点で見たかった！

2020年4月8日

戦争終結

　『THE BEYOND』の先行上映が始まってから、目の前の疑問点を解消するのに精一杯でしたが、物語のゴールは人間とフェストゥムの戦争を終わらせることでした。本日、その答えにたどり着いたので、『ファフナー』は終わりました。最後にたどり着いた作品は中学生の時に読んだ漫画（！）でした。

　高校生～大学生に『ファフナー』全話と参考資料を提示して、人間とフェストゥムの戦争が終結した理由を説明させる課題を出すと勉強になると思います。私の場合、点と点をつなぐ作業でしたが、答えにたどり着くのに5ヶ月かかりました。

　『THE BEYOND』が完結した後、参考資料のリストを掲載する予定です。

2020年4月7日

礒山雅「ヨハネ受難曲」

　2020年2月に出版されたばかりの本ですが、『RIGHT OF LEFT』のLボートの補給のように、まさに私が今、一歩先に進むために必要な情報が含まれていました。礒山先生が博士論文「バッハの『ヨハネ受難曲』―その前提、環境、変遷とメッセージ― 」と並行して一般向けに書いた本なので、『マタイ受難曲』より踏み込んだ内容になっています。

2020年4月7日

疑問点

　物語の構造から一期のラストが物語の終わりとしては弱く、はっきり終わった、と感じなかった理由が判明。

　フェストゥムがファフナーを「器」と呼ぶ理由も判明。答えは作品の中にあった。『EXODUS』22話以降、ずっと「器」の意味を考え続けていたので、昨年12月、家族に頼まれて洗面器を買いに行った時、「器」という文字が頭に残ってしまったほど。

2020年4月6日

マトリックス

　映画『マトリックス』（1999年）が『THE BEYOND』と同じ構造の物語だということに気がついた。

2020年4月5日

書き写す

　礒山雅『ヨハネ受難曲』（筑摩書房）の一文をPCにメモ書きしたら、読んでいる時には気がつかなったことに気がついた。たとえキーボードであっても、自分の手で書き写すのは勉強になるんだなあ。『ファフナー』を分析する上ですごいヒントをもらったので、近々、この本を買うことにします。

2020年4月4日

ファフナーと聖書

　礒山雅『ヨハネ受難曲』（筑摩書房）を読むために、ネットで『ヨハネによる福音書』を予習していた時の産物。『ヨハネによる福音書』の14章を全文読むことをおすすめします。

2020年4月3日

「蒼穹のファフナー」第7～12話の感想（2019年）補足

　結局、タイトルは変えずに公開。昨年9月、何度書き直してもうまく書けず、一時、ブログを書くのが嫌になりました。読み返したところ、そんな悪い出来ではなかったので、書きたかったことを完全に理解していなかったのだと思います

2020年4月2日

異世界転生

　異世界に転生すると前世の記憶を失っているものだと認識しているので、こそうしに違和感を感じなかったんだけど、最近、流行りの異世界転生ものは、前世の記憶を持っているものが多いんだなあ。

2020年4月1日

一期1～9話

　肉と骨に分解した一期1～9話の肉の部分を分析。竜宮島の住人は脚本が書かれた2004年の日本に住んでいる人々と同じ価値観を持っていました。脚本家は全く別の価値観を持つ人間を描けなかったということになり、明らかに人選ミスでした。

　『EXODUS』のラストが賛否両論になった理由の一つとして、『EXODUS』2クール目で竜宮島の価値観に対して、疑問を投げかける形になっていたことが挙げられると思います。しかし、『THE FOLLOWER2』で描かれたように、総士は父親、つまり竜宮島の価値観を否定したことで、生まれ変わって人生をやり直すという未来を切り開いています。